【新聞ウォッチ】お盆休みスペシャル…酷暑・株安・恋人・お化け

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気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。

●「酷暑」の日本列島、「株安」で冷え込む

8月16日には熊谷市と多治見市で40.9度という74年ぶりに最高気温を観測するなど、日本列島は記録的な酷暑に見舞われた今年のお盆休み。

「熱中症? 80代夫婦死亡、エアコンなく窓締め切り、目黒のアパート」(東京=20日)など、室内にいても熱中症で病院に運ばれる人も急増。今年の夏ほど球温暖化が急激に進んでいることを実感したことはなかった。

そんなお盆休み期間中、グングンと上昇する気温とは正反対に、下落がどうにも止まらないのが株価である。

米国の低所得者向け住宅融資「サブプライムローン」の焦げ付き問題の影響が世界的に拡大。ついに17日の東京株式市場は日経平均株価が前日から900円近くも急落し、ITバブル崩壊に伴う2000年春の1426円安以来の大幅な下げを記録した。18日付の朝刊各紙が1面トップで「東証急落874円安」(朝日)などと報じ、肝を冷やすどころか、暴落ショックで凍り付いた個人投資家も続出したようだ。

さらに、気がかりなのは円が一時、1ドル=111円台半ばまで急騰したことである。急激な円高は自動車などの輸出企業の業績の悪化が懸念される。当然、株価にも敏感に反応、売りが売りを呼ぶ展開で、例えばトヨタ自動車は、17日に6130円と年初来安値を更新。10日の終値は7090円、わずか一週間で1000円近くも下落したことになる。トヨタに限らず、ホンダ、日産など自動車株は全面安で、年初来安値を更新した。

米連邦準備理事会(FRB)は、連鎖株安の歯止めを狙って公定歩合を緊急に引き下げた。このため、「週明けには買い支えの動きが出る」との希望的観測はあるものの、「不透明感は残る」(産経=18日付)との見方が支配的である。

●消えた「白い恋人」

「酷暑」と「株安」以外に連日のように紙面をにぎわせたのが、北海道を代表するチョコレート菓子『白い恋人』の賞味期限改ざん問題。

内部告発で10年以上も改ざんしていたことなどが発覚し、14日には石屋製菓の石水勲社長らが緊急記者会見。それ以降、道内の土産物売り場から一斉に白い恋人が消えた。朝日は19日の社説でも「白い恋人、これでは愛想つかされる」というタイトルで「人気商品をつくる会社としては、あまりにもずさんな対応ぶりだ」と一括している。

同じ15日、紙面によっては白い恋人よりも大きく報じられたのが「松下電池、携帯向け4600万個交換、充電で発熱・膨張、ノキアに搭載」(読売)。松下では無償交換の費用だけでも数百億円を負担することになるほか、消費者への情報開示が適切だったのかという問題も浮上しており、松下ブランドの信頼性も問われることになりそうだ。

政治の話題では、参院選で惨敗した安倍政権を襲った新たな火種として、防衛省の次の事務次官人事をめぐる真夏のドタバタ劇。結局、「第3候補起用で決着」(朝日=18日)し、小池、守屋両氏の「痛み分け」で幕引きとなった。

●“お化け”の話題も

社会面では、帰省による交通渋滞を報じる記事は相変わらずだが、そんな中、12日には愛知県岡崎市の東名高速道路下り線で、大型観光バスが帰省ラッシュで渋滞中の車列の最後尾に追突、7台が絡む玉突き事故が発生した。最後尾の乗用車は大破し、母娘2人が死亡、35人が重軽傷を負う大惨事となった。観光バスの運転手の脇見運転が原因のようだが、バスにも事前に衝突を回避する安全装置を義務づけるべきである。

気になる自動車関連の記事では、日経が11日朝刊で「スズキの国内新工場、輸出比率、8割超に、世界戦略車を2種」と報じたほか、読売が12日朝刊で「バイオ燃料に優遇税制、政府方針」と掲載。日経も2日後に追随している。また、「自動車3台に1台が軽」(東京=14日夕刊)と軽自動車の保有台数が2500万台を突破したと伝えているほか、16日の読売夕刊は「クライスラー、米トヨタ販売副社長引き抜き」と報じた。

このほか、企画記事では、19日の朝刊に産経が「小型車、スポーツカー販売低迷打破へ続々、新車攻勢勝負の秋」、東京が「すすのイメージ払えるか」と、日産などがディーゼル車を国内投入する話題を追っている。

なお、個人的に興味深かったのは13日夕刊の片隅に載った「麻布建物、更生手続き、負債5648億円今年最大」の記事。麻布建物は、バブル時代に一世を風靡した渡辺喜太郎・麻布自動車元社長の不動産管理会社で、あの住専の大口融資先でもあった。夏だけに“お化け”の話題も懐かしい。

《福田俊之》

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