罵声を浴びせられたストレスでタクシー運転手死亡

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愛知県警は11日、昨年6月に愛知県名古屋市西区内でトラブルになったタクシー運転手にペットボトルを投げつけたり、中身を浴びせかけるなどして、この運転手をショック死させたとして、34歳の男を傷害致死容疑で逮捕した。男は容疑を否認している。

愛知県警・西署によると、問題の事件は2006年6月22日未明に発生した。「名古屋市西区上名古屋2丁目付近の市道で客とトラブルになった68歳(当時)の男性運転手の様子がおかしい」と、仲裁に入った別のタクシー運転手から通報が寄せられた。男性は近くの病院に収容されたが、間もなく死亡した。

死亡した運転手は客としてタクシーに乗車していた34歳の男と運賃の支払い方法を巡ってトラブルになっていた。クレジットカードでの支払いを求めた男に対し、運転手が「現金でないと困る」と答えたところ、男性が「口の利き方が悪い」と逆上。約30分に渡って運転手を車外で土下座させて激しい口調で叱責したり、ペットボトルを投げつけたり、その中身を浴びせかけるなどの一方的な暴行を加えた。

警察では男性の死亡と暴行の因果関係を調べてきたが、運転手の死因が外因性の急性心不全だったことが今年春に判明。男性には心臓の持病があったことや、気分不良を訴えて路上に倒れてからも男は罵声を浴びせかけていたとの目撃情報から「男の暴行が外因性のストレスとなり、心臓発作を誘発した」と判断。11日までに傷害致死容疑で逮捕した。調べに対して男は「そんなことはしていない。言いがかりだ」などと容疑を否認しているという。

《石田真一》

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