ダイハツ工業の箕浦社長は、新型車COOの記者発表会で、北米トヨタ自動車の女性従業員が、北米トヨタの社長で、6月下旬にダイハツの監査役に就任する予定の大高英昭氏をセクハラで訴えた問題で「事実関係をまだつかんでいないので(監査役就任の見送りは)まだ考えていない」と苦虫をかみつぶした表情で記者団に述べた。
大高氏は、社長秘書だった女性がセクハラの被害を受けたとして、約215億円の損害賠償の訴えを起こされた。大高氏は北米トヨタの社長だが、6月下旬開催のダイハツの定時株主総会で、監査役に就任することが内定している。
箕浦社長は、記者団に対して「係争中で事実関係をつかんでいない」と繰り返すばかりで、監査役就任については「(変更は)まだ考えていない」としている。ただ、事実関係については「トヨタが調べると思う」と述べた。
ダイハツとしては、筆頭株主のトヨタから推薦された人物を自ら断ることができないため、トヨタ側で「大高氏に監査役就任の辞退を調整してもらう」(ダイハツ関係者)方針のようだ。