富山県富山市内で、路面電車停留所(電停)に乗用車が激突する事故が起きた。この事故で助手席に同乗していた17歳の少年が腕に抱いていた生後2カ月の女児が頭を強打して死亡した。
富山県警・富山署によると、事故が起きたのは6日の午前1時ごろ。富山市諏訪川原付近の県道で、20歳の男性が運転する乗用車が道路中央部に設置された富山地方鉄道・市内電車線(路面電車)の諏訪川原電停の安全帯に激突した。
この事故でクルマは大破し、助手席に同乗していた17歳の少年が腕に抱いていた生後2カ月の乳児が衝突の弾みでダッシュボードに投げ出され、頭を強く打って死亡した。
また、この少年とクルマを運転していた男性、後部座席に乗っていた17歳の少女2人も打撲などで軽傷を負っている。
現場は見通しの良い直線道路だが、運転していた男性は酒気帯び状態で、しかも事故当時はかなりのスピードを出していたとみられる。クルマが衝突した安全帯にはコンクリート製の防護柵が設置されていたが、これが押し出されるようにして破損していた。
死亡した女児は運転していた男性が知人から預かっていたが、クルマにはチャイルドシートが設置されていなかったため、助手席に同乗していた少年に抱いているように指示していたとみられる。
警察では酒気帯びと速度超過が事故の直接原因になった可能性が高いとして、運転していた男性を業務上過失致死傷と、道路交通法違反(酒気帯び、速度超過)の容疑で調べている。