トヨタ『アイシス』(28日発表・発売)のポイントのひとつは、『ウィッシュ』やホンダ『ストリーム』などに比べて3列目シートの居住性に優れていることだ。
「サードシートに座ったときの足元や頭上のクリアランスは、クラスナンバー1です」と開発をまとめた第2トヨタセンターのチーフエンジニア中越祐三さんはいう。
それは、ルーフラインを見ても明らかで、アイシスはルーフラインがほとんど平らになっている。一般的には、1列目の頭上をピークに3列目の頭上部分に向かってルーフラインが下がっているのが、ウィッシュなどの乗用車型ミニバンなのだ。つまり、アイシスは3列目に座る人のヘッドクリアランスもしっかり確保しているといえる。
「実は、これ(市販モデル)でも当初考えていたよりはルーフ後端が低くなっているんです。当初はもっと高くしようと考えていたのですが、デザインがうまくまとまらなくて断念しました(中越さん)」
実用性を取るか、スタイリングを取るか……クルマのパッケージングは難しい。