『メガーヌ』ハッチバックの弱点は、ボディ全長のわりに荷室が狭いことである。だから、全長を300mm近く延ばしてカーゴルームに充てたツーリングワゴンは、当然アリだと思う。クラス最大の520リットルの荷室容量というのも、掛け値のないところだろう。
がしかし、メガーヌの最大のチャームポイントって、あの“お尻”でしょ。ヨーロッパのホテルのバルコニーみたいな。『退屈へのレジスタンス』という謳い文句も、あのリアスタイルにこそオーバーラップすると思う。
とすると、ワゴンはいかにも画竜点睛を欠く。荷物を積むルノーなら、『カングー』がある。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★★☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★☆☆
下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。