山形県警は10日、実際には必要な検査を行っていないにも関わらず、車検に合格したという虚偽の保安基準適合証を作成していたとして、小国町内にある民間車検場の54歳経営者と自動車検査員3人を加重収賄と虚偽有印公文書作成・同行使容疑で逮捕した。警察では4人を厳しく追及し、不正の実態を調べていく方針だ。
山形県警・捜査二課の調べによると、この民間車検場では今年3月から7月までの間、大型トラックの所有者3人から依頼を受け、国が定めた必要とする検査を行わないまま「車検に合格した」として、虚偽の保安基準適合証を作成。これを国土交通省・東北運輸局の山形運輸支局に提出し、車検証の発行を受けいた。
経営者は依頼者から報酬を受け取っていたが、正規の車検よりも安い金額(約20万円)で請け負っていたこともあって人気は高く、山形県だけではなく、新潟県からの依頼者もいたとみられている。
警察ではこの民間車検場から帳簿などを押収し、いつ頃から着手し、何件の不正を行ったかなどを解明し、不正車検の実態を調べていくとしている。