愛知県警は16日、国道に勝手に横断歩道を設置したとして、南知多町で旅館を経営する男性を道路交通法違反(禁止行為)の疑いで検挙したことを明らかにした。
この男性が経営する旅館の駐車場は国道を挟んだ反対側にあるが、交通量が多く、利用客が安全に渡ることができないとして町に横断歩道の設置を要望していた。しかし、町は「近くに横断歩道があるし、個人的な利益のために設置はできない」と回答。設置要請は事実上却下される形となった。これに憤りを感じた経営者は自分で道路工事業者を手配。旅館の周囲に3つの横断歩道を勝手に作ってしまった。
敷設の翌日に近所の住民が「いつのまにか横断歩道ができた」と、警察官に通報したことから事態が発覚。今回の検挙となった。
男性は「違反になるのは知らなかった。お客様の安全を確保したかっただけなのに」と供述しているとのこと。検挙とはいえ、道路管理者の国土交通省は「現状復帰をすれば事件にはしない」としたため、敷設からわずか3日で削り取られたという。