Response.特別企画 最新カーナビ徹底ガイド
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最初に行き先を決めるには、メニューにダイレクトでタッチしたり、音声で行なったり、さらには付属のリモコンを使って操作することが可能だ
音声認識の実力は大幅に高まっているが、そこで表示されるヘルプメニューも便利な存在。何を話していいか困っても、この一覧表示がコマンド内容をアドバイスしてくれるのだ
渋滞の内容が事前にわかればそれに対する行動も異なってくる。オンデマンドVICSも含め、表示されるVICS情報には詳細な内容を具体的に画面上で案内する
出発時刻によって所要時間の変化を事前に見ることができる。この結果からは11月30日の午前9時以降の出発では、徐々に所要時間がかかる傾向にあることがわかる
必要に応じて最適な地図表示が可能となる『ターゲットマップ』。その種類はノーマルも含め、全5種類が用意され、「VIEW」ボタンを押してこのメニューから簡単に選べる
ついに「楽ナビ」もここまできたか! HDD化して新登場した「楽ナビ」に触れて実感したことである。エージェントやホームサーバーなどの最先端機能は搭載しないなど、微妙に機能を控えめとした部分は見受けられるが、その内容は「HDDサイバーナビ」で培った数多くの機能を引き継いだものとなっていたのだ。これまでも「楽ナビ」は『高性能をカンタンに』というコンセプトをずっと継承してきた。本機にもそのコンセプトは脈々と息づいており、「お出かけキー」による目的地設定からは、「あ、やっぱり楽ナビだ」と感じさせてくれる高い操作性が保たれている。しかし、新しい「楽ナビ」は、この簡単操作に加えて、新たな高機能と高性能を獲得したわけで、まさに注目に値する魅力的な一台へと発展を遂げたといっていいだろう。
「楽ナビ」の基本である簡単操作の部分から見ていこう。最大のポイントは、ドライブでよく使用する機能の「お出かけ」、「周辺」、「渋滞」、「お帰り」を、タッチパネル、リモコン、音声の3つの操作で実現したことである。エンジンキーをONにすると、操作パネルの中央部分にある「クルマのマーク」が点滅。つまり、「行き先を決めるならここを押して下さい」とカーナビ自身が促してくれているのだ。ここで先の3つの操作から希望するコマンドを入力していく。こうした誰でも直感的に操作ができ、わかりやすさと使いやすさを細部にまで徹底追求しところに「楽ナビ」ならではの魅力が備えられているのだ。
タッチパネルの反応もすこぶるよく、画面の7型化によって大型化されたアイコンは50音入力などでメリットをもたらしている。リモコンはカラーリングが変更されたものの、基本的に従来と同じもの。しかし、その使いやすいキー配列と反応のよさに改めて使いやすさを実感できる。音声の認識率はかなり向上したもようで、電話番号の一気読みにも対応するなど、使い勝手は大幅に改善された。HDD化されたことで動作状態のスピードアップが図られたことも大きい。目的地の検索やルート探索、メニューの表示など、あらゆる面で動きがよくなっている。地図の切り替えもほぼ瞬時に行なわれ、DVDナビにありがちなもたつき感はほぼ解消されたといっていいだろう。
カーナビとしての実力もじゅうぶん満足できるレベルにあった。なかでも驚いたのが自車位置精度である。3Dジャイロと傾斜データによって道路の高低差を自動認識するのはもちろんだが、GPS未受信のエリアをグルグルと周回しても、自車位置をほとんど狂わすことなく正確に位置を表示したのだ。大規模駐車場などから出庫するときは、出口でどちらに向かえばいいのか不安になるが、この楽ナビの性能をもってすれば迷うことはまずない。都市部の入り組んだ細街路に入っても正確に位置を表示しており、その実力の高さははっきりと実証された。まさにロケーターとしての実力は、数あるカーナビの中でもトップクラスにあると評価していいだろう。
独自の渋滞予測データを活用して将来の渋滞を予測する「渋滞予測機能」も新搭載している。データはパイオニアの関連会社であるインクリメントPが提供しているが、アルゴリズムとして右折時に要する待ち時間や、その際に横断する道幅などを一定時間加えたりして、実際の状況に即した案内を実現。さらに便利と思われるのが、通信で得られる「オンデマンドVICS」。これを駆使することで事故渋滞など、突発的に起こる渋滞情報も速やかに手に入れられるようになっている。そのエリアは遠方の目的地までも対象としており、その利用価値は一段と高められたといっていいだろう。また、現在の渋滞と渋滞予測を考慮し、より短時間で目的地に到着できるかが時間帯を、現在、30分後、1時間後で比較し、確認ですることもできるのも実用性が高い。
AV機能に対しての充実ぶりも見事なものだ。DVDビデオやCDなどの再生ができるのは当然として、話題のiPodや地上デジタル放送にもいち早く対応。また、CD再生時には自動的にHDDへ録音する「ミュージックサーバー」機能も備えるが、このときの楽曲管理はあらかじめ収録してあるCDDBが司る。しかも通信機能を備えたことで、新譜に対する情報取得にも対応。気に入った曲を再生中にワンタッチで自分だけのベストプレイリストが作成できる機能も搭載している。接続できる携帯電話はdocomoやau、vodafone(3G除く)すべてに対応し、新たにBlueToothにも別売ユニットの追加で対応可能となったのも評価できる。
カーナビの高性能をより簡単に使いこなしたい、さらには価格面で値ごろ感を求めたい人にとっても最適な一台となることだろう。
(会田肇)
Super AUTOBACS ズバリ!ここがイチ押しです
サウンドチューナー 丸山 薫さん丸山 薫さん
ハイエンドモデルであるサイバーナビの高度な道案内性能を落とし込み、かつ楽ナビ伝統の使いやすい操作性に磨きを掛けたモデルです。カーナビ初心者から性能を求める上級ユーザーまで納得する奥行きのある機能性がウリです。
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