■日本でもついに「AutoPC」が登場
1999年に北米・欧州で発売されて以来、長らく日本での登場が待たれていた「AutoPC」。それがついに国内でも発売されることになった。今回発売されるCADIASはAutoPCの第3世代機となり、7型の大型ディスプレイを搭載したモデルだ。愛称「CADIAS(カディアス)」は「Car Digital Assistans」の頭文字を取った造語。デジタル情報空間の実現をコンセプトとしており、パソコンや携帯電話、PDAとの親和性が非常に高い。ユビキタス時代にふさわしい製品となっている。
■パソコンとの親和性が高い「AutoPC CADIAS」
OSには「Windows CE for Automotive」を採用し、従来の車載機器にはなかった「発展性」「拡張性」「カスタマイズ性」を実現している。どちらかというと、カーナビより「車載パソコン」という位置づけにあるこの製品は、Windowsパソコンとの連携が重要なポイントとなっている。たとえば専用のPC向けソフトウェア「CADIAS Editor」を使えば、家庭のパソコン上で検索した地図やルート、編集した音楽データの曲順やタイトル、そのほかアドレスブックデータなどがCADIAS上で利用可能だ。
■USBやPCカードスロットを装備する「車載パソコン」
また本体全面にはUSBポートやPCカードスロットを用意。P-inやAirH"、FOMAを使ってインターネットへの接続が行える。もちろんナビゲーション機能も「AccessNAVI」と呼ばれる通信型ナビが基本。たとえばルート検索したい場合、CADIASから直接通信して最新道路情報を入手する。また事前に目的地が決まっていれば、家庭のパソコン上からルート検索を行い、地図データごとPCカードやSDメモリーカードでCADIASに渡す。CADIAS自体に地図は内蔵されていないが、CD-ROM版の日本地図(100mスケール)が付属する。必要な部分をPCカード上などに切り出して表示させることも可能だ。
■カーテレマティクス時代の貴重な1台に
内蔵するディスクドライブは、DVD/CD/CD-R/CD-RWに対応し、DVDビデオだけでなく音楽CDやMP3、WMAの再生にも対応している。タッチパネルでのコントロールや文字入力が可能なほか、モニターを使用しない時はコンパクトに収納できるインダッシュ式を採用している。
これまでのカーナビとは趣を異にするこの製品。今後ますます注目されるカーテレマティクス時代に、一石を投じる貴重な1台となりそうだ。
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