復活のBMW『3.0 CSL』、560馬力ツインターボ搭載…伊クラシックカーイベント出展へ

モータースポーツで成功したオリジナルモデル

オリジナルモデルのモチーフを取り入れたエクステリア

「バットモービル」風リアウィング

BMW Mの市販車最強のストレート6

BMW 3.0 CSL
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BMWグループ(BMW Group)は3月17日、イタリアで5月に開催される「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステ」に、2ドア2シーターの高性能クーペ『3.0 CSL』を出展すると発表した。

コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラデステは、イタリア・コモ湖畔で毎年開催されるクラシックカーの一大展示イベントだ。BMWグループはここ数年、このイベントに協賛しており、ワンオフのコンセプトカーなどを初公開している。

◆モータースポーツで成功したオリジナルモデル

BMW M社の前身となるBMWモータースポーツ社は1972年5月24日、BMWの技術と情熱を結集し、モータースポーツ活動に本格的に取り組むために設立され、今年で創業50周年を迎えた。設立された年の1972年に発表されたのが、オリジナルのBMW 3.0 CSLだ。翌1973年にはニュルブルクリンク24時間耐久レースで勝利を収め、その輝かしい歴史をスタートさせている。

BMW 3.0 CSLは、BMW Mの創業50周年を記念し、50年前の3.0 CSLを最新のテクノロジーで再現。世界限定50台を生産する予定だ。クラシックなクーペのプロポーションと、フロントエンジンに後輪駆動、マニュアルトランスミッションを組み合わせた伝統的な車両コンセプトを備えており、歴史的なオリジナルの3.0 CSLのルーツをたどっているという。

また、特徴的なエアロパーツ、力強い形状のホイールアーチ、独特のリアスポイラー、その他のディテールは、1970年代の伝説的なクーペのデザインに基づいているという。

◆オリジナルモデルのモチーフを取り入れたエクステリア

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フロントには、格子状のダイヤモンドパターンを備えたキドニーグリルを配置した。直立したデザインは、オリジナルの3.0CSLのフロントデザインがモチーフだ。サイドウィンドウ周りと同様に、キドニーグリルのフレームは、サテンアルミ仕上げとなる。フロントバンパーの大型インテークは、ダイナミックな走行状況でも、パワートレインやブレーキを確実に冷却する。ボンネットには、彫刻的な形状のエアフィンが配された。

フラットな輪郭のヘッドライトには、「BMWレーザー ライト」を装備した。ドアロックを解除すると、ウェルカムモードで乗員を迎える。ロービームとハイビームはイエローで光り、GTレーシングカーを彷彿とさせるデザインを狙った。このディテールは、BMW Mのモータースポーツ車両として、現在最も成功している『M4 GT3』 とのつながりを表現したものだ。

サイドのデザインは、長いボンネットとホイールベースにより、スポーティかつクラシカル、エレガントな外観を追求した。3ボックスデザインの典型的なクーペプロポーションも、これに貢献している。とくに、ワイドで斜めにオフセットされたサイドパネルとワイドなサイドウォールは、ルーフラインに沿って伸びたエアディフレクターとともに、クーペのダイナミックな外観を際立たせる、と自負する。

◆「バットモービル」風リアウィング

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ワイド化されたフェンダーには、センターロックホイールを収めた。Yスポークデザインの鍛造アルミホイールはフロントが20インチ、リアが21インチ。1970年代スタイルのゴールド塗装で仕上げられる。鍛造アルミホイールには、専用開発されたミシュラン製タイヤが装着される。タイヤのサイドウォールには、50の文字がエンボス加工された。

専用のリアウィングは、3.0 CSLの「バットモービル」風ルックスを、現代的なデザインに変換するものだ。エアディフレクターがダウンフォースを高め、リアアクスルのトラクションを最適化する。リアバンパーには、カーボン製ディフューザーが組み込まれ、アンダーボディの空気の流れを最適化する。

リアバンパーの中央には、軽量なチタン製サイレンサーの4本出しエキゾーストパイプが装備された。テールライトには、レンズの中で浮いているように見える「フィリグリー・レーザーライト・スレッド」を採用している。

◆BMW Mの市販車最強のストレート6

3.0 CSL専用に開発された「Mツインパワーターボテクノロジー」を採用した3.0リットル直列6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力560hp、最大トルク56.1kgmを発生する。強烈なドライビングプレジャーを追求するために、6速MTと後輪駆動を組み合わせた。このエンジンは、7200rpmまで許容する。

センターコンソール配置された専用のシフトノブには、白い表面に刻印されたギアシフトグラフィック、「50」 の数字が添えられ、1970年代の BMW Mの始まりを連想させる。最新技術として、「シフト・アシスタント」を採用した。シフト・アシスタントは、コーナーでブレーキをかけてシフトダウンした時、スリップのないクラッチ接続を可能にする。シフト・アシスタントは、オン/オフが切り替えられる。

リアアクスルには、アクティブMディファレンシャルが組み込まれた。アクティブMディファレンシャルは DSC(ダイナミック スタビリティ コントロール)と連携しており、走行状況に合わせて正確に調整される。 たとえば、左右の後輪で摩擦が異なる路面では、トラクションが最適化される。コーナーからダイナミックに加速する時には、後輪のグリップ状態をドライバーに知らせ、アクセルペダルのコントロールを適切に行えるよう支援するという。

《森脇稔》

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