気仙沼線・大船渡線柳津-気仙沼-盛間が正式に鉄道事業廃止へ 2020年11月13日を予定

鉄道時代の大船渡線盛駅。写真は1989年8月、仙台から東北本線~気仙沼線~大船渡線~三陸鉄道(旧南リアス線)~山田線~三陸鉄道(旧北リアス線)~八戸線を経由して八戸まで運行された臨時列車『三陸パノラマ号』のもの。三陸鉄道内は同鉄道の36形気動車に併結され、盛駅ではその作業を見ることができた。
  • 鉄道時代の大船渡線盛駅。写真は1989年8月、仙台から東北本線~気仙沼線~大船渡線~三陸鉄道(旧南リアス線)~山田線~三陸鉄道(旧北リアス線)~八戸線を経由して八戸まで運行された臨時列車『三陸パノラマ号』のもの。三陸鉄道内は同鉄道の36形気動車に併結され、盛駅ではその作業を見ることができた。
  • 南気仙沼駅(2011年6月13日)
  • 気仙沼市内(2011年3月21日)
  • 気仙沼市内(2011年3月21日)
  • 気仙沼市内(2011年3月21日)
  • 大船渡市内(2011年4月14日)
  • 大船渡市内(2011年3月15日)
  • 陸前高田駅(2011年3月25日)

JR東日本は11月12日、気仙沼線柳津(やないづ)~気仙沼間55.3kmと、大船渡線気仙沼~盛(さかり)間43.7kmの鉄道事業廃止を同日付けで国土交通大臣に届け出たと発表した。廃止予定日は2020年11月13日。

両区間とも2011年3月に発生した東日本大震災の津波被害で路盤が流出するなど甚大な被害を受け、気仙沼線は2012年8月、大船渡線は2013年3月にバス高速輸送システム(BRT)により仮復旧した。

BRTはあくまで鉄道の代行輸送という位置づけのため、両区間とも鉄道事業法上の鉄道路線として存続していたが、JR東日本は2015年7月、1100億円にのぼる莫大な復旧費用や利用者減少などを理由に鉄道による復旧断念を正式に表明。2016年3月までには沿線自治体も同意し、それからおよそ3年あまりで正式な廃止手続きに入ることになった。

申請を受けた国土交通省東北運輸局では、今後、利害関係人に対して「廃止を行った場合における公衆の利便の確保」に関する意見聴取を行なうが、予定日通りに廃止されれば、気仙沼線柳津~気仙沼間は1977年12月の全通以来およそ43年の歴史に、大船渡線気仙沼~盛間は1935年9月の全通以来およそ85年の歴史に正式に幕が下ろされることになる。

JR東日本では廃止後の対応について、「BRTは道路運送法に基づき運行しており、鉄道事業の廃止による運行・サービス水準の変更はございません」としており、現行の運行に影響がないことを明言している。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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