電車も「ドライバーレス」へ…JR東日本の山手線で自動列車運転装置の試験 12月から

一歩進んだATOの試験が行なわれる山手線のE235系。
  • 一歩進んだATOの試験が行なわれる山手線のE235系。
  • 従来のATO(上)とJR東日本が開発したATO(下)の特性比較。
  • 運転台前方に運転上必要な走行情報を表示する「ヘッドアップディスプレイ」のイメージ。

JR東日本は12月4日、山手線で運行しているE235系電車で自動列車運転装置(ATO)の試験を12月と2019年1月に実施すると発表した。

ATOは「Automatic Train Operation」の略で、列車の運転を自動化するシステム。運転士がスイッチを入れるだけで、列車の加速、惰行、ブレーキ、停止といった一連の操作が自動で行なわれる。現在は、東京地下鉄(東京メトロ)や札幌市交通局などの地下鉄路線や新交通システムに導入されており、無人運転方式と運転士が乗務する方式がある。

これまでのATOは、遅延や徐行といった運行上の条件を考慮せずに一定の走行パターンを生成するものだったが、JR東日本が開発しているATOは、地上の運行管理装置と連携させることで、運行条件に応じた走行パターンを生成することが可能となっている。

山手線の試験では、乗り心地の確認や想定される走行パターンを用いての試験、運転台前方に運転士が走行中に必要な情報を直接投影する「ヘッドアップディスプレイ」の視認性試験が行なわれるという。試験日は12月29・30日、2019年1月5・6日で、いずれも終電後に全線で実施される。

JR東日本は、ATOの導入により「ドライバレス運転」(ドライバーレス運転)を実現し、今後も「最新技術を活用して仕事の機械化・システム化を進める」としている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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