解体を免れたデゴイチ蒸気機関車が熊谷市で公開 4月1~2日

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『さくら』のリプリカヘッドマークを付けて美しく甦ったD51 140。ライト類は、機関車の配管を使って配線した上で点灯させているという。
  • 『さくら』のリプリカヘッドマークを付けて美しく甦ったD51 140。ライト類は、機関車の配管を使って配線した上で点灯させているという。
  • 運転台内部も有志の手により整備された。

現在、埼玉県熊谷市の荒川公園で保存されている蒸気機関車D51形140号機(D51 140)の一般公開が、4月1・2日の2日間行なわれる。3月29日から4月9日まで熊谷市で開催される「熊谷さくら祭り」の一環。

D51 140は、日本の蒸気機関車の中で最多両数(1115両)を誇り、「デゴイチ」の愛称で親しまれたD51形の1両で、1938年に日本車輌製造で製造。以来、宇都宮機関区、大宮機関区、高崎第一機関区に配置され、東北本線や高崎線、八高線などで活躍した。1970年に廃車後は、現在の荒川公園で保存されるようになった。

保存後も所有は日本国有鉄道~JR東日本となっていたが、2016年1月にアスベストの除去工事が行なわれたことを機に熊谷市へ譲渡。一時は解体の話もあったものの、3月から有志である「D51 140号機保存会」が発足し、塗装剥がしやサビ止めの塗布、再塗装、部品の交換といった整備作業が行なわれ、今回の公開に至った。

公開時間は10時から17時まで。機関車には特急『さくら』をイメージしたレプリカヘッドマークが取り付けられる。また、ボランティアの手による汽笛吹鳴(1時間ごとに1~2回)、運転台内部の見学、搬入時の様子などを伝えるパネル展示なども行なわれる。荒川公園は、熊谷駅南口から徒歩5分。

D51 140号機保存会の代表・竹内勇太さんによると、将来的には足回りなど見えない部分の整備も進め、D51 140が地域の歴史を伝えるような存在になってほしいということだ。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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