「お客様で迷子になった方も…」任天堂から提訴された“株式会社マリカー”声明発表

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発表資料
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2月24日、任天堂から著作権侵害行為及び不正競争行為で提訴された株式会社マリカーが声明を発表した。

株式会社マリカーは、公道で走行可能なカートのレンタルや販売を行っており、近年ではインバウンド向けの展開にも注力している。ガイドが同行する形でのレンタルも行っており、東京では品川のほか、渋谷や秋葉原など複数の店舗を経営。レンタル料金は30分1500円~とリーズナブルな値段でカートを貸し出していた。また、レンタルの際にはマリオなどのコスチュームも貸与するサービスもあったという。

同社ホームページの説明は下記の通り。

マリカーでは、普通免許で運転できる一人乗りの公道カートのレンタルや観光ツアーを提供しています。独自に高速化チューニングを行い、カーナビ、サウンド音響、無線機、アクションカメラ、レンタルコスプレなど、オプションも多数ご用意。注目度は圧倒的で街中を走るだけなのに有名人になった気分。みんなで日本一の公道カート「マリカー」を楽しんじゃってください!!ぜひ日本最大級のマリカーに遊びに来てください!

ご存知の通り、「マリカー」は任天堂の人気レースゲームシリーズ『マリオカート』の愛称であり、任天堂は、略称の社名の利用やコスチュームの貸与が著作権侵害行為および不正競争行為にあたるとし、2月24日提訴したと、リリースをだした。

◆任天堂の提訴を受けて、株式会社マリカー側も声明発表

今回の提訴をうけ、株式会社マリカーは下記の声明を発表した。声明によると、現時点では訴状を受け取っておらず、コメントは難しいとのこと。ただし、数ヶ月前には任天堂側とも協議及び情報交換をし、一定の理解は得られていたという。

以下は、同社が発表した報道機関向けの声明である。

 このたびは、世間をお騒がせしていること、はじめにお詫び申し上げます。

本日(平成29年2月24日)、任天堂株式会社様より、当社に対して訴訟が東京地方裁判所に提起した旨のニュースリリースの発表がありました。

 現在、このニュースリリースに基づいて多くの報道がなされおり、また私たちにも多くの問い合わせを頂いております。

 私たちのサービスは、旅行で来られる外国人の方々に非常に喜んで頂けており、口コミで広がってきたサービスで、これを目的に日本に来てくださる外国のお客様も多く、Facebook、TripAdvisor等のレビューにおきましても5つ星の評価を頂いていることなどもあって、普段より各種報道機関に取り上げて頂く機会も多く、この場を借りて深く御礼を申し上げます。

 大変僭越ながら現在の報道には事実とは異なる内容があるのですが、突然の対応に追われ、私どもの方から事実関係をご説明する機会が十分にとれず申し訳ございませんでした。

 この文章を通じて皆様に詳しい経緯をご説明すると共に対応が遅れたことをお詫びしたいと思います。

 現状ではまだ訴状を受け取っていないので、法的な側面に関する具体的内容についてのコメントができる状況にございませんが、私たちは、複数の弁護士・弁理士等の専門家に相談をし、私たちのサービスが、任天堂様に対する不正競争行為及び著作権侵害行為には該当しないと判断した上で、サービスを提供してきました。また、数か月前には、任天堂の担当者様と協議及び情報交換も行い、私たちのサービスに理解を示す発言も得られていました。

 公道カートレンタル事業者の中には、任天堂の許可無く勝手に模造された衣装を販売、レンタルしているなどの悪意のある業者もあり、任天堂様と協力してそのような事業者がなくなるように対応していこう協議した矢先のことであり、大変困惑しております。

 今回、既に任天堂さまの突然の提訴により、問い合わせへの対応や取引先への説明などで、私たちのサービス業務にも大きな影響が出ております。ホームページもパンクして閲覧できなくなり、メールも受信できなくなり、電話回線もパンクしたことにより、お客様で迷子になった方も発生しており、皆様への対応が遅くなったことを重ねてお詫び申し上げます。

 世界的企業との法的紛争となると、どの程度の負担がかかるのか想像することもできません。このままでは事業の継続に多大な影響が出ることを恐れております。

一方で多くのお客様から応援の声も頂いており、専門家の皆様からも私たちを支援したいというお話も頂いております。

  私たちのサービスは、お客様の笑顔のためにあります。

  私たちは、このお客様の笑顔を守るために全力で頑張ります。

 公道カート総合サービスを通じて、これからも皆様に楽しいひと時をお届けできるよう努力してまいりますので、今後ともご愛顧のほどどうぞよろしくお願い致します。

《宮崎 紘輔》

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