東名道と中央道、関越道を縦に結ぶ新たな地下ルートとなる東京外かく環状道路 都内西側区間にシールドマシンが動き出した。現場は世田谷区大蔵5、東名道と多摩堤通りが交わるエリアの地下空間だ。2月19日、その出発式が行われた。
外環道 東名~関越 間は、東名道と接する東名ジャンクション、中央道との中央JCT、関越道との大泉JCTを結ぶ延長16kmの地下ルート。途中、東八道路インターチェンジ、青梅街道IC、目白通りICなどが設けられる。
東名ジャンクション直下、地下70m付近の大深度地下空間を北へと掘進するシールドマシンは、高さ16m、長さ15mのマシンが2基。北行き・南行きの両方向の車線空間(片側3車線、合計6車線)を2基が同時に同ポイントから掘削していく(掘削開始直後のシールドマシンについては別に記す)。
東名JCT直下をスタートした2基のシールドマシンは、東名立杭発進から北へ9km、京王井の頭線直下付近まですすんだ地点で任務終了。到達タイミングは2019年6月の見込み。
大泉JCT直下(大泉立杭発進7km)からも、2基のシールドマシンが南下してくる。今回の区間でのシールドマシン1機あたり掘進距離は、国内最大という。
工事名は「本線トンネル(南行)(北行)東名北工事」。南行は、発注者がNEXCO東日本、施工者が鹿島・前田建設・三井住友建設・鉄建建設・西武建設JV。北行は、発注者がNEXCO中日本、施工者が大林組・西松建設・戸田建設・佐藤工業・錢高組JV。
出発式には、石井啓一国土交通大臣や小池百合子東京都知事なども登壇。登壇者たちは、外環道の早期完成や重要性を訴えた。また、NEXCO東日本側のシールドマシンは「みどりんぐ」、NEXCO中日本側が「がるるん」と名づけられたことも発表された。
この外環道 東名~関越間、もともとは高架道路で計画されていたが、地上部への影響を小さくするなどから地下40m以下の大深度地下空間を掘削することに。
この地下道ができあがると、先行して開通している埼玉県区間、2017年度に開通する千葉県区間などとつながり、東名、中央、関越、東北、常磐、京葉、東関道などの放射状の高速道路が、都心15km圏を環状に結ぶ外環道で結ばれる。