去る12月25日に群馬県高崎市で行われた「高崎クラシックカーフェスティバル」(伊香保おもちゃと人形自動車博物館主催)。ここでは国産の高級車や4ドアサルーンを紹介しよう。
特異なスタイルで目を引いたのは、トヨタ『クラウン』HT2600スーパーサルーン(1972年)。通称”クジラ”と呼ばれる4代目だ。4M型2.6Lエンジンを搭載した最上級グレードで、七宝焼きのオーナメントや西陣織のシート、後席エアコン、トランク内冷蔵庫などの豪華装備が満載されている。「安全装備」とうたう運転席専用の灰皿は今となっては意外な装備。現在2オーナー目でオリジナル性が高く、4ドアに比べ2ドアハードトップは極めて少ないことからも希少車だといえるだろう。
通称”ハチマキ”と呼ばれる4代目、プリンス『グロリア』(1964年)も上位グレードの「スーパー6」だ。搭載するエンジンは直列6気筒 2000ccの「G7型」。日本の量産車としては初めてのSOHCエンジンで、しかも小型車では唯一の6気筒車となる。漆黒のボディにピカピカのモール類が輝いていた。
縦置き角型4灯式ヘッドライトのマツダ『ルーチェ』レガード(1977年)も、同シリーズの高級バージョン。この個体はその中でもトップグレードとなる「リミテッド」で、13B型ロータリーエンジンに5速MTが組み合わされている。オートリバース機能を備えたカセットテープデッキ(ドルビーノイズリダクション付き)などは当時の高級装備のひとつだ。