海外在住の日本人、JR乗り放題切符の購入不可に

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訪日客向けのフリー切符「ジャパン・レール・パス」は、原則としてJR全線の列車を利用できる。写真は東海道新幹線。
  • 訪日客向けのフリー切符「ジャパン・レール・パス」は、原則としてJR全線の列車を利用できる。写真は東海道新幹線。
  • 「ジャパン・レール・パス」は原則としてJR全線の列車を利用できるが、東海道・山陽・九州新幹線の『のぞみ』(写真)や『みずほ』は利用できない。
  • 在来線は全ての列車を利用できる。写真は飯田線の普通列車(右)と特急『(ワイドビュー)伊那路』(左)。

JR旅客6社は11月11日、訪日外国人旅行者向けに発売しているフリー切符「ジャパン・レール・パス」について、これまで特例として取り扱ってきた海外在住の日本人への発売を終了すると発表した。

「ジャパン・レール・パス」は国鉄時代から発売されているJR全線のフリー切符。『のぞみ』『みずほ』を除く新幹線と在来線の特急・急行・快速・普通列車に乗ることができ、期間は7・14・21日間の3種類、座席はグリーン車用と普通車用の2種類が発売されている。

原則として短期滞在の資格で訪日する外国人のみ購入できるが、外国に居住している日本人でも、その国の永住権を持っているなど一定の条件を満たしていれば購入することができる。今回の発表によると、海外在住日本人への発売は2017年3月31日の引換証発売をもって終了する。

このほか、2017年3月8日から2018年3月31日までの約1年間、「ジャパン・レール・パス」を日本国内で試験発売することも決まった。現在は日本国外の旅行会社などで引換証が発売されており、訪日後に指定の窓口でパスポートを提示した上で引換証と切符を交換する仕組みになっているが、試験発売ではあらかじめ引換証を購入する必要がない。

国内試験発売の発売額は7日間・普通車用の場合、大人3万3000円・子供1万6500円。事前に引換証を購入する場合の発売額(大人2万9110円・子供1万4550円)に比べ数千円高い。東京駅や成田空港駅、関西空港駅などで発売される。短期滞在の資格で日本を訪れる外国人旅行者のみ購入でき、購入に際しては日本国以外の政府などが発行するパスポートを提示する必要がある。

《草町義和》

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