【新価値創造展16】東工大発ベンチャー、蛇のように動くロボットを披露…自動車メーカーが熱い視線

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ハイボットが開発した蛇のように動くロボット
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東京ビッグサイトで開催された中小企業の総合展「新価値創造展2016」には、大学発のベンチャー企業が数社出展していた。その中の1社、東京工業大学発のハイボット(本社・東京都品川区)はユニークな動きをするロボットを3台披露した。

それらのロボットは全長1.5~2mで細長く、関節が複数あり、蛇のように動くのだ。しかも、陸上だけでなく水中を泳ぐものまである。主にプラントの配管を検査するもので、内径3インチ(76mm)の細い配管まで検査できるそうだ。しかも、曲がりくねった配管や垂直の配管も移動できる。カメラをはじめ各種センサーを搭載すればさまざまな検査が可能だ。

開発したのは廣瀬茂雄会長で、東工大で蛇の動きを解析し、40年以上にわたって災害現場などで作業するロボットの開発を続けてきた。2004年に名誉教授の廣瀬会長とビジョンを共有する仲間が一緒になってハイボットを設立。東工大発のベンチャーとしては20番目 になるという。

同社のパンフレットにはこんなことが書かれている。「既存のアイデアの改良発展ではなく、全く新しいコンセプトを創造開発する能力こそが、ハイボットと他のロボティクス企業との違いです。ロボティクスにおける長年の経験と創造性、そして心から楽しむ気持ちを併せ持つことこそが肝要です」

「現在、米国と日本で事業を進めています。ただ、開発拠点は日本で、20人いる社員のうちほとんどがエンジニアなんです。主に受注開発案件をこなしているといった感じです」と同社関係者は話す。

そんな同社のブースには自動車メーカー関係者も訪れ、蛇型ロボットに熱い視線を送りながら熱心に説明を聞く姿があった。同社関係者によれば、現在、国内の自動車関連企業から大きな案件をもらっていて、開発の真っ最中とのことだ。

《山田清志》

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