【メルセデスベンツ C350e 試乗】MBらしい走り、完成度の高さを実感…島崎七生人

試乗記 輸入車
メルセデスベンツ C350eアバンギャルド
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グレード名でも判るように「C350eアバンギャルド」は『Cクラス』のラインアップでは、V6、V8搭載のAMGに次ぐ最上位モデル。しかもアバンギャルドだから、目の前に停められているだけでも、見るからにほどよいスポーティムードが伝わってくる。

搭載エンジン(211ps/350Nm)は4気筒の2リットルターボで「C250スポーツ」と共通。これに340Nmのトルクを発揮するモーターが組み合わせられ、ハイブリッドのシステムトータルで実に279ps/600Nmのパフォーマンスを発揮する。

さらに同車の場合、ハイブリッドシステムでHYBRID/E-MODE/E-SAVE/GHARGEの4モードが選べ、もともとの車両自体の走行モード(ダイナミックセレクトスイッチでEco/Comfort/Sport/Sport+/Individualが選べる)と組み合わせることで、非常に多彩な“走らせかた”ができるのも特徴だ。

今回の試乗時間内で前記のモードの組み合わせのすべてを確認することはできなかったが、総じて印象的だったのは、メルセデスらしい走りがいささかも損なわれていない…ということ。とくにEV走行での走り出しは、単になめらかなだけでなく、乗り味やステアリングフィールからメルセデスらしい“コク”がしっかり伝わる点に好感がもてた。実際、C250スポーツに対し車重は230kg増し。けれどその車重増さえ味方につけ、現行『Cクラス』のなかでもトップクラスの極上の乗り心地を味わわせてくれる。後部にバッテリーを搭載し、トランクの床面の奥側半分がおよそ5cmほど高くなっていたりするが、ハイブリッドだからといってクルマの素性を犠牲にしていないという訳だ。

単相三線AC200V電源を用意し自宅で充電を行なえば、近場の用事をEVとして使える。EV走行時にはエンジンルーム内で何らかのメカ音が小さく立っているが、無音であるより自然…そう思える感覚。他方でハイブリッド走行でアクセルに力を込めれば、スムースなまま十二分に力強い加速も発揮してくれ、走らせている醍醐味もひとしお。硬軟いずれの走りも自然にこなし、クルマとしてのバランス、完成度の高さに目を見張った。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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