路線バスの電柱衝突、睡眠時無呼吸症候群を起因とした居眠り運転で発生

自動車 社会 社会

昨年1月、東京都大田区内の都道で発生し、19人が重軽傷を負った大型路線バスの電柱衝突事故について、国の事業用自動車事故調査委員会は5月27日、運転者の居眠り運転が原因とする報告書を公表した。

問題の事故は2015年1月9日の午後3時10分ごろ発生している。大田区山王3丁目付近の都道(片側1車線の直線区間)を走行していた大型路線バスが道路左側の路外へ逸脱。そのまま道路左側の信号柱に衝突し、乗客19人が重軽傷を負った。

バスを運転していた56歳の男性(当時)は居眠りをしており、事故は居眠り運転が主因と断定されたが、この男性には睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状があり、事故直前にSASを原因とする強い眠気に突然襲われ、意識を失った状態で事故を起こしていた可能性が高いこともわかった。

男性は家族から「睡眠時に呼吸をしていない」と指摘され、病院での診察を受けようとしたが、病院が混雑していたことから診断を受けずに放置していた。会社にもSAS症状の存在を伝えておらず、看過したことが事故につながったと調査委員会は結論付けている。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集