シャッター街がクラシックカー呼び水に盛況…前橋クラシックカーフェス16

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スプレンドーレ前橋/前橋クラシックカーフェスティバル
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プライベートミュージアムとしては国内最高の観客動員数を誇る「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」開催のクラシックカーイベント「スプレンドーレ」シリーズは、一昨年まで「スプレンドーレ東京」「スプレンドーレ伊香保」「スプレンドーレ榛名」など年間数戦が行われ、関東を代表するクラシックカーラリーの一つとして認識されていたが、昨年をもって「スプレンドーレ榛名」のみの開催となった。

しかし、それに代わるかたちで同じく昨年5月に初開催されたのが、街興しの要素も色濃い展示型イベント「スプレンドーレ前橋/前橋クラシックカーフェスティバル」である。

群馬県の県庁所在地、前橋市の中心地に位置するアーケード商店街は、高度成長期の昭和時代には買い物客で賑わっていたのだが、近年では郊外の大型ショッピングモール、あるいは隣接する高崎市の大型店舗に大衆の関心が移行してしまったそうで、特に休日は、いわゆるシャッター商店街と化しているのが現況との由。そこで、前橋市・山本龍市長たっての要請で「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」横田正弘館長がサポートを決定。昨年は、第一回としては上々のスタートを切ることができたのだ。

二回目となった今年は「前橋クラシックカーフェスティバル」のイベント名を前面に押し出し、よりバラエティに富んだお祭りに進化。もちろん主役であるクラシックカーは、古くは1948年型の英国製スポーツカーMG-TCから、新しいところでは1991年モデルのホンダ初代NSXに至る約80台が集結。全長320mの威容を誇るメインアーケード街「前橋中央通り商店街」の昭和ノスタルジックな商店たちとともに、絶妙なマッチングを披露した。                                         

また、中央通り商店街が交差するハブ区画に設けられた「前橋中央イベント広場」には、群馬県を主な舞台とした名作『頭文字D』でお馴染みのトヨタAE86トレノ/レビン軍団や、本物の米M3ハーフトラックを含むミリタリーヴィークル。あるいは「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」お手製のミニ消防車などもギッシリと展示。子供も大人も楽しむことのできる会場となっていた。

さらにイベント広場のステージでは「スプレンドーレ」親善大使も務める地元・群馬出身のシンガーソングライター、Emiiさんのライブなど、ハイレベルな音楽イベントも終日併催されていたこともあって、動員数/会場の盛り上がりともに第一回を遥かに上回る勢い。これまで、この商店街が一年で唯一大盛況となるという「前橋七夕まつり」にも匹敵する人混みに、オーガナイザー側も嬉しい悲鳴を上げることになったのである。

そしてこの活況ぶりを継続的なものとすべく、前橋市では自治体や外郭団体の積極的な協力を受けつつ、意欲的な展開を行っていくとのこと。その一環として、今年6月4日には「伊香保おもちゃと人形 自動車博物館」の小さな別館が3つ、この商店街内にオープンすることが決定しているという。

自動車イベントが街興しに協力する事例は、昨今では珍しいものではなくなってきているが、「前橋クラシックカーフェスティバル」はその最たる成功例と言えるだろう。来年以降の開催も事実上決定している、との話も聞こえてきているので、今後の活躍にも大いに期待したいところである。

《武田 公実》

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