ハーレーダビッドソンのロングセラーモデル『ローライダー』。1977年にデビューして以来、ラインナップに欠かせないモデルとなっているが、その上級バージョンが新たに発売された。『ローライダーS』だ。
そのプレミアム試乗会&プレスカンファレンスが、アメリカ・カリフォルニアで開催された。ロサンジェルス郊外、ノースハリウッドのリゾートホテルに到着すると、工場で組み上がったばかりの新作ローライダーSが待ち構えていた。
そのフォルムは、1977年の初代FXSローライダーに由来するアイテムを未練なく脱ぎ捨て、まったく新しいものだった。全身黒ずくめのダークカスタムとし、専用のビキニカウルやソロシート、ゴールドホイールを装備。前後フェンダーはバッサリと短くカットされ、スタイリングを一新しているのだ。
そして注目は空冷Vツインエンジン。スタンダードのローライダーが、ボア95.3mm×ストローク111.1mmで1584ccの排気量なのに対し、ローライダーSではストロークをそのままにボアを101.6mmにまで拡大。1801ccという超弩級エンジンに化けている。
これはハーレーダビッドソンのレース部門、スクリーミンイーグルのチューンナップパーツを用いてのことで、吸気系にもキノコ型のヘビーブリーザーインテークが与えられた。
ビキニカウルを付けた、ふてぶてしいフロントマスクといい、クロームを排したブラック基調の車体といい、不良テイスト満載。さらにハイウェイで使い勝手の良いオートクルーズコントロールも標準装備し、史上最強のローライダーとしている。