【ルノー ルーテシア 試乗】増大した低速トルクでディーゼルのような力強さ…諸星陽一

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ルノー ルーテシア インテンス
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ルノーは2016年2月に『ルーテシア』の1.2リットルエンジンを積む「インテンス」と「ゼン」をマイナーチェンジし発売した。おもな変更点はエンジンとミッションになる。

エンジンは従来型が120馬力/190Nmとなっていたが、新型は118馬力/205Nmというスペック。最高出力はダウンしたがトルクはアップ。とくに最大トルクが発生する2000rpm付近のトルクをグッとアップしている。ミッションは1速を低く、2~5速はそれほど変更せず、6速はさらに高くした。つまり全体としてはワイドレンジ化している

1速のギヤ比が低くなっていることもあり、発進は力強い。ミッションはデュアルクラッチタイプの2ペダル。1速-2速間のギヤ比は開いているが、変速時のショックはない。エンジン回転のコントロールがしっかり効いている印象。これはほかのギヤ間の変速でも同じだ。マイナーチェンジ以前のギヤ比が閉じていたときのほうがショックが大きな印象があるので、おそらくエンジンコントロールが進化しているのだろう。

クルマを走らせていてもっとも気持ち良く感じるのが、最大トルクを発生する2000rpm付近のトルク感。エンジンのトルクがググッと盛り上がる力感にあふれたフィーリングが伝わってくる。まるでディーゼルエンジンのような力強さがある。とくに登り坂のようなところでは、このトルク感がクルマに頼もしさを与えてくれる。

1速が低くなったことで、車庫入れレベルの極低速で走る際に若干のギクシャク感が出るようになった。トルクがアップしてギヤ比が落とされているのだから、アクセル操作に対しての敏感さが増すのは仕方ない。これはなれてしまえば大丈夫なこと。きちんとしたドラポジを取って、かかとを床に付けた状態でアクセル操作をすることを心がければいい。

足まわり関係はとくに変更を受けていないが、全体として乗り心地を含めてカドがとれた印象。サスペションの動きはじめや、微小舵角のときにフィーリングがいい。乗り心地だけでなく、タイヤのインフォメーションが素直にステアリングに伝わってくるので、操作の確実性もアップする。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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