3月12・13日に鈴鹿サーキットで行われた「2016 鈴鹿サーキットモータースポーツファン感謝デー」で、2015年に大活躍したヤマハのチャンピオンマシンたちが登場。揃ってデモランを披露した。
昨年、設立60周年を迎えたヤマハは世界最高の2輪レース「MotoGP」で大活躍。ホルヘ・ロレンソのチャンピオン獲得を始め、チーム、マニュファクチャラーズも王座を獲得し三冠を達成。また国内では久しぶりにヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームとして参戦。コカ・コーラ ゼロ鈴鹿8時間耐久ロードレースではMotoGPで活躍するポル・エスパルガロ、ブラッドリー・スミスを起用。中須賀克行とともに19年ぶりにヤマハに総合優勝をもたらした。国内のJSB1000クラスも中須賀が新型『YZF-R1』で勝利を重ね、全日本では前人未到の4連覇を達成した。
今回はMotoGPの『YZR-M1』とJSB1000、鈴鹿8耐仕様の『YZF-R1』の3台が登場。全日本王者の中須賀と、ユースチーム「YAMALUBE RACING TEAM」の野左根航汰、藤田拓哉が迫力あるライディングを披露した。
昨年は全日本王者と鈴鹿8耐を制した中須賀。長年ヤマハ直系チームのエースとして活躍してきたが、若い2人もJSB1000にステップアップした。「刺激になったシーズンでした。この2人がどんな走りをして、成長してくれるのか楽しみでしたし、僕自身も改めてしっかりしなきゃなと気が引き締まる思いで1年を過ごしました」と振り返った。
JSB1000ステップアップ1年目から上位に食い込む走りをみせた野左根は「結果は思うように出せなかった部分もありましたが、前年に比べたら良くなったかなと思います」と話す。藤田も「昨年は怪我が多く散々なシーズンだったので、今年は頑張りたいと思います」と意気込みを語っていた。
これまでこういったデモランの場では、中須賀がMotoGPマシンをライディングしていたが、今回は野左根が初めて担当。本人も世界最高マシンのライディングは初めてのようで、興奮している様子だった。
MotoGPのマシン、全日本ロードレース、そして鈴鹿8耐のマシンが同時に走るのは滅多にない機会。当日は4輪ファンだけでなく2輪のファンも多く集まり、ヤマハを代表する中須賀、野左根、藤田の走りに釘付けになっていた。