【スズキ イグニス】実用性を重視し、幅広い層に向けた…石渡チーフエンジニア

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スズキは2月18日、新型コンパクトクロスオーバー『イグニス』を発売した。「使い勝手の良いスタイリッシュなコンパクトクロスオーバー」と謳うイグニスの石渡雅之チーフエンジニアに話を聞いた。

◆デザインはシンプル、ちりばめられた上質感

デザインコンセプトは「シンプルアイコニック、シンプルスタンダード」。わかりやすく特徴的なデザインを目指したというイグニスだが、「部分的に過去のスズキのデザインをモチーフとして取り込んだ」という。

実際、フロントグリル内に配したヘッドランプは『セルボ』、ピラーブラックアウトは『スイフト』、フェンダーガーニッシュは『エスクード』、Cピラーの造形は『フロンテ クーペ』など、歴代のスズキ車の要素をちりばめている。「基本的には、シンプルでカッコイイクルマを意識して作った」という石渡氏。「その中に過去のスズキデザインのDNAをモチーフとして入れることで、スズキらしさを表現した」。

人が見るところ、触るところの随所に上質感があり、印象に残るものをちりばめたという。エクステリアの代表例がフロントグリルだ。「かなり印象に残る、力強いデザインになっていると思う。目(ヘッドランプ)が大きく見えるのは、外側にグリルが回り込んでいるから」と、その特徴的な顔を説明する。また、インテリアでも、ドアを開ける際必ず触るグリップ部分などで高い質感を表現しているという。

◆一番大事なのは実用性

イグニスは全グレードにマイルドハイブリッドを搭載している。「燃費を上げることにより、ユーザーの行動範囲が広がると思っている」と、開発当初から全グレードに搭載する予定だったことを明かした。「街中を走っていても全然違和感がないし、ちょっとしたアウトドアにも使える。軽まではいかないけれど、小さくて取り回しがいい、というところを狙った」と、実用性の高さをアピールした。

スズキのラインナップにおいて、イグニスの立ち位置はスイフトと『ソリオ』の間だと話す石渡氏。「スポーツっぽいハッチバックにはスイフトがあり、ファミリー層にはソリオがある。その間を埋めるクルマとして企画された」とし、その実用性が開発に至ったポイントだと話す。「リアシートがスライドするので、荷室空間もある程度自由に調節できる」と、コンパクトカーだからこそ重要になる装備をすることで、その実用性をより一層高めているという。

◆どんな層にも受け入れられるクルマ

ターゲット層については「意識せずに作った。ニュートラルな感じで、便利に使える車を意識した」という石渡氏。「コンパクトで取り回しもよく、地上高も高くし、ちょっと荒れた道や雪道でも安心して走れる。なので女性や男性といったターゲットは意識せず、逆にいうと若い層からシニア層まで、幅広い層をカバーできる」と、その門出の広さを強調した。

実際の購入層の予想としては「ダウンサイジングしたい人が多いのではないか」と予想する。「例えば、ちょっと大きめのSUVに乗っているような人で、もうそこまで大きい車はいらないという人」。軽メーカーとしては、と断りを入れつつ「軽だと長距離はきつい、でも大きな車もいらない、小型で燃費もよくて…となると、このクラスのクルマに人気があるのではないか」と、今までなかったクラスに強みがあるのではないかと予想する。

《関 航介》

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