ロボット市場はペッパーひとり勝ち…企業の1割が導入検討

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MM総研は26日、コミュニケーションロボットの企業需要動向調査に関する調査結果を発表した。認知度では「Pepper」(ペッパー)の一人勝ち、導入を阻害している要因は、活用用途の不明確さや導入コストの高さ、といったことが明らかになった。

本調査における「コミュニケーションロボット」とは、日常生活において人間とコミュニケーションすることにより、話し相手や情報提供などのサービスを行なうロボット。調査は、経営企画室など経営に関与している部署および情報システム部門を対象に実施した。官公庁は対象に含めていない。

■コミュニケーションロボットの認知度

回答企業に対して、コミュニケーションロボットの認知度について質問した結果、60.7%の企業が程度に差はあるが認知している。一方で「言葉も知らず、このアンケートで初めて知った」は39.3%だった。

個別のコミュニケーションロボットで最も認知度が高かったのは、ソフトバンクロボティクスが企画・開発を行なっている「Pepper」で、認知度は63.4%。次に、ロボガレージが企画・開発した「Robi」(ロビ)の17.8%、タカラトミーが企画・開発している「Robi jr.」(ロビジュニア)の6.6%の順になった。

Pepperの認知度(63.4%)がコミュニケーションロボット全体の認知度(60.7%)を超えており、コミュニケーションロボットという概念は知らなくてもPepperは知っているという状況だ。認知度でPepperは他社製品を大きく引き離しており、コミュニケーションロボット市場は「ソフトバンクロボティクスの一強体制」(MM総研)になっている。

■活用用途の拡大が望まれる

コミュニケーションロボットの導入意向について質問したところ、10.1%の企業(導入を断念した企業3.5%を含む)が導入に前向きで、全体の導入意向は高くない。

コミュニケーションロボットの導入に前向きな企業に対して、活用方法(予定を含む)について質問したところ、最も多かった活用方法は「店舗に設置して接客対応に活用」で32.7%、次が「店舗に設置してマーケティングツールとして活用」、3番目が「イベント・展示会の会場等で来場者対応に活用」であった。

活用方法を産業別に分解したところ、流通業(卸売業、小売業、運輸業を含む)、金融業、製造業などの業種では、店舗に設置して接客対応やマーケティングに活用している傾向がある。一方で医療・介護業や情報通信業では、イベント・展示会等で活用する傾向がある。

■導入を阻害している要因

全回答企業に対してどのようなことが導入の阻害要因になるかについて質問したところ、最も多かった回答は「業務上、活用する余地がない」の30.6%、次が「導入コスト」、3番目が「投資対効果が不明確」という順になった。

これらの回答についてMM総研は「『業務上、活用する余地がない』状況については、業務用アプリケーションの開発が進めば、活用余地が拡大する余地があるだろう。『投資対効果が不明確』という課題に対しては、事例を増やして効果測定の機会を増やすことが考えられる。活用が進めば、量産効果で販売価格が低下することもありえる」と解説する。

阻害要因を産業別に分解したところ、「業務上、活用の余地がない」は、多くの産業で30%前後を示したが、医療・介護業、教育産業では20%以下だ。「導入コスト」については、金融業が課題とする傾向がある一方で、「ランニングコスト」については、医療・介護業が課題としている。

■コミュニケーションロボット産業への参入意向

コミュニケーションロボット事業への意向について、約2割の企業が参入を考えている。

参入意向がある回答企業に対して興味を持っている参入分野を質問したところ、最も多かった回答が「ソフトウェア開発(OS、ミドルウェア等)」で29.0%。次が「コミュニケーションロボットを活用したサービス事業(コンサルティングを含む)」、3番目が「ソフトウェア開発(音声認識、音声合成、画像認識等)」となった。

産業別(情報通信業、製造業、その他産業)で参入意向を比較すると、情報通信業が最も強い参入意向を示している。


ユーザー調査概要
●調査方法:ウェブアンケート
●調査時期:2015年12月
●回答件数:1033件
●調査対象:従業員数1名以上の事業会社およびその他法人格(医療・福祉法人、学校法人など)。官公庁は調査対象に含んでいない。
●従業員数属性:1000名以上20.8%、500名以上1000名未満6.5%、100名以上500名未満17.8%、10名以上100名未満32.9%、1名以上10名未満21.9%
●業種別属性:流通業38.3%、製造業16.4%、教育産業5.1%、金融業4.3%、医療・介護業6.6%、建設業8.4%、情報通信業7.9%、その他産業13.0%

認知度はペッパーひとり勝ち…コミュニケーションロボットの企業需要

《編集部@東京IT新聞》

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