曙ブレーキ、不適切な会計処理問題で調査結果と再発防止策…「押込販売」が原因

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曙ブレーキ工業(イメージ)
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曙ブレーキ工業は、不適切な会計処理を行っていた問題についての調査結果と再発防止策を発表した。

監査法人トーマツが2015年4-9月期決算で補修品部門の代理店向け販売の一部取引の会計処理が不適切と指摘、決算発表を延期するとともに、調査委員会を設置して調査してきた。

調査の結果、持分法適用関連会社である代理店との取引が、適正在庫量を超える「押込販売」に該当し、両社の合意があったとしても経済合理性がなく不適切と判断。「押込販売」を容認する風潮、事業計画設定と目標達成に対する圧力、取引相手との特別な関係、コンプライアンス意識の欠如などが原因としている。

責任は補修品部門で2012年以降の歴代部門長にあり、根本的な責任として、同社全体の管理・監督体制の不備とコンプライアンス意識の低さ、適切な是正措置を怠ってきた経営陣・管理職にあると指摘している。

不適切な会計処理は、翌期分の売上げの前倒し計上で、実体のない売上げを計上ではないため、売上げの実在性に問題はないとしている。

再発防止策としては関連する取引を4半期ごと取締役会へ報告、社外役員と代表取締役との定期的連絡会の実施、組織・職制における責任と権限の明確化、外部会計監査人の指摘への対応、業務プロセスの見直しと取締会への報告などを掲げる。

また、社内用語の見直しや内部通報体制の秘匿性・信頼性の確保、上下・左右のコミュニケーションの活発化、風通しの良い職場づくりを進めるための仕組みの整備などにも取り組む。

《レスポンス編集部》

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