新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の古川一夫理事長は2015年4月から公用車として使っている燃料電池車(FCV)について「クルマの機能と性能は素晴らしいが、インフラがまだまだ足りない」と指摘した。
11月26日に都内でメディア関係者と懇談し語った。NEDOはトヨタが14年末に世界で初めて発売した「MIRAI(ミライ)」をリースで調達している。
古川理事長は「私どもは1980年の設立時から35年に渡って水素や燃料電池の技術開発を牽引してきたこともあり、最初の生産ロットの車両を回していただいた」と述べたうえで、「私はクルマ大好き人間だが、素晴らしい性能」と評価した。
一方で、実際にFCVに乗ると水素ステーションのインフラが不十分だと実感するという。このため、NEDOとしては「ステーションの規制緩和や技術開発に注力し、コスト引き下げに貢献していきたい」との決意を表明した。