島根県飯南町で海外からの観光客に来てもらうためのインバウンドモニターツアーが開催。イギリス人とアメリカ人の3人が訪れ、グルメ、散策サイクリング、異文化交流と飯南町に潜む魅力を再発見し双方に交流が生まれた。
出雲空港から車で約1時間。路線バス・コミュニティバスがアクセスの主体となる飯南町はこれまで観光に力を入れていなかったが、観光資源は満載だ。出雲大社など全国に納めている「大しめ縄」は飯南町をはじめとした周辺住民が協力して制作している。大しめなわ創作館では、ミニしめ縄制作体験もでき、バックヤードでは職人たちが丁寧にしめ縄制作に励んでいる。
外国人の3人もしめ縄作りを体験。稲束を固定してふたつに分けたものをねじっていく作業は、日本人よりも上手に作り上げた。飾り付けをセレクトでき、オリジナルのしめ縄に大満足の様子だ。
飯南町は奥出雲和牛、豚串の肉料理、飯南米コシヒカリ、赤来観光リンゴ農園とグルメも充実。舞たけ、おろち大根と、一つひとつの食材の美味しさやその個性的な味に探究心を大いにくすぐられていた。
中でも美しい水源と100%飯南町産米を使用した赤名酒造の「絹乃峰」酒造見学は印象的。手間暇をかけて作られた純米酒は、深い甘みと香り、すっきりさが特徴。3人は「作っているところも見学したかった!」と興味津々だった。
温泉や出雲そば、地元の居酒屋めぐりと様々なプログラムをこなしていく中、楽しみだったのがサイクリングだ。美しい景色が眺められる飯南町の里山を自転車で駈けめぐれる滅多にないチャンス。「車が通らないから走りやすい。景色もとてもきれいでとても楽しかった」と話す表情はとにかく楽しそうだった。
飯南町では今後も町の魅力をより感じてもらうため、町並み散策サイクリングなどの企画にも力を入れていく予定だ。