【東京モーターショー15】スズキ、フルハイブリッドを開発中…シャーシを展示

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スズキのブースに展示されていた開発中のフルハイブリッドシャーシ(東京モーターショー15)
  • スズキのブースに展示されていた開発中のフルハイブリッドシャーシ(東京モーターショー15)
  • デュアルジェットエンジンとISGの組み合わせは、従来のソリオと同様。セルモーターも装備されている。(東京モーターショー15)
  • トランスミッションはAGSに変更され、MGUが2段掛けのチェーンによってAGSに連結されている。(東京モーターショー15)
  • バッテリーはマイルドハイブリッドより大容量のモノを車体後部にマウントしている。(東京モーターショー15)

スズキのブースでは生産予定の『イグニス』や、『ハスラー』のコンセプトをさらに進めたようなピックアップの『マイティデッキ』、リビングのような居心地の移動式プライベートラウンジを実現できる『エアトライサー』などのコンセプトモデルが目を引く。その一方で新開発の直噴ブースタージェットエンジンなども興味深い。

そんなパワートレーン関係をまとめている一角に、1台のシャーシをディスプレイ。ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレータ)を搭載していることから、現在マイルドハイブリッドを展開している『ソリオ』のものかと思っていた。だが、よく見ると何だか仕様が異なる。トランスミッションはスズキがAGSと呼ぶ、いわゆるAMTが搭載されているし、その片隅にはMGU(モータージェネレータユニット)が追加されている。

「現在開発中のフルハイブリッドのシャーシです」と、スズキの説明員。資料などはいっさいなく、このシャーシだけの展示となるが、なかなか面白い構造だ。

現在販売中のマイルドハイブリッドをベースにしており、最初の始動はセルモーターを使い、アイドリングストップからの再始動はISGを使う。違うのは発進加速のアシストはMGUが行ない、回生充電もMGUが担当する点。さらにはクラッチを切ることでMGUだけでのEV走行を可能としている点だ。ISGを走行中の発電と再始動にしか使わないのは、ちょっと勿体ない気もするが、既存のパワートレインにMGUを加えて、制御系を見直すだけで実現できるフルハイブリッドは、スズキらしい低コストな実現方法だとも思える。

「マイルドハイブリッドに比べ、バッテリーは大容量で高効率化も進んでいます」。MGUは2段掛けしたチェーンにより減速されてAGSに連結されており、そのチェーンがやや頼りない気もするが、発売までの開発期間は思ったよりも短そうだ。

《高根英幸》

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