日産自動車のカルロス・ゴーンCEOは10月28日、東京モーターショー会場で国内外の報道陣との会見に応じ、「ディーゼルエンジンの需要は下がる」との見通しを示した。
ゴーンCEOは「ディーゼルはかなり問題を抱えている。ただこれは、ある競合他社の不祥事があったからではない。すでにディーゼルはいくつか、その前から兆しがあった」と指摘。ゴーンCEOは兆しに関して具体的な言及はしなかったが、「それが不祥事によって加速化している」と述べた。
その上で「今回の不祥事によってディーゼルはアメリカでは人気を博さない。また今回の不祥事でディーゼルが日本でより受け入れやすくなるわけではない」とし、フォルクスワーゲンの排ガス不正問題がディーゼルエンジン販売の追い風にはならず、むしろ逆風になるとの見方を示した。
またディーゼルエンジン比率が高い欧州に関しては「実走行時の排気ガスを検査するという新たな基準を欧州委員会が決めることを待っている状態。(新基準が導入されれば)ベストシナリオでもディーゼルは現状維持が精いっぱいというのが欧州の見通し」とし、つまりディーゼルの需要は下がるということだ」と結論付けた。