フロントフォーク、いまは過渡期…ショーワ開発担当

モーターサイクル 企業動向

株式会社ショーワ開発本部二輪サス開発部部長、梶野 勉さん。
  • 株式会社ショーワ開発本部二輪サス開発部部長、梶野 勉さん。
  • SHOWA SFF-Air(Separate Function Front Fork-Air)。
  • SHOWA SFF-Air(Separate Function Front Fork-Air)装着車。
  • SHOWA SFF-Air(Separate Function Front Fork-Air)装着車。
  • SHOWA SFF-Air(Separate Function Front Fork-Air)装着車。
  • SHOWA BPF(Big Piston Front Fork)装着車。
  • 株式会社ショーワ開発本部二輪サス開発部部長、梶野 勉さん。
年々進化していくバイクのフロントフォーク。「いまは過渡期かもしれないですね」そう教えてくれたのは、株式会社ショーワ開発本部で二輪サスを担当する梶野 勉さんだ。

SHOWAの二輪車用最新式フロントフォーク「SFF(Separate Function front Fork)」は、一方に分離加圧ダンパーを備え、もう一方にスプリング機構を持たせ、機能を分担させることにより高い性能を発揮させることができる構造になっている。

スプリングが片側にしか存在しないため、摺接フリクションの低減を実現し、高いダンパー性能と軽量化を両立。主にモトクロス競技車など高性能スポーツバイクに採用されている。

そして最近主流になりつつあるのが、エアサスペンション「SFF-Air(Separate Function Front Fork-Air)」だ。

メインスプリングを持たないことから約1kgの軽量化を実現。さらにエア圧の調整だけで、セッティングを容易に変更できるメリットもある。

一方で、オンロードのスーパースポーツモデルでは、フォークレッグ内のカートリッジを廃止し、ビッグピストンをインナーチューブ内に保持する「BPF(Big Piston Front Fork)」が主流だ。

ピストンをスライドパイプに直接摺動させることにより、カートリッジタイプと比較してピストン面積を約4倍に拡大。ダンパー性能や減衰力の応答性を大幅に向上していると同時に、伸び側、圧側の可変機構を並列に配置することでき、セッティングがしやすいというメリットもある。

さらに、SFFとBPFを融合した「SFF-BP」もある。BPFの特徴であるオイル受圧面積が大きい大径ピストンを採用しながら、減衰機能を片側のみとすることで、高荷重時の安定した作動としなやかな減衰特性を絶妙にバランスさせた。

では、どれがもっとも優れているのか? 梶野さんは「適材適所」だという。

エアサスは縮み込むに従って徐々に反発力が高まるプログレッシブな特性があり、ジャンプ着地などがあるモトクロスには向いている。しかしオンロードとなると、金属スプリングを持つSFFが好まれる傾向がある。

梶野さんは現状をこう見ている。

「トレンドもありますし、もうちょっとジェネレーションを積みたいです。いつもそうじゃないですか。2サイクルから4サイクルになったときも、鉄からアルミフレームになったときも、最初は戸惑いの声が聞こえますよね。フロントフォークもそういう時代なんだと思っています」
《青木タカオ》

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