カナダ政府、米環境保護局と協力…ディーゼル不正車の調査拡大

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フォルクスワーゲンのターボディーゼル「TDI」エンジン
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フォルクスワーゲングループによる大規模な排出ガス試験を巡る不正問題。この問題について、カナダ政府が調査に乗り出した。

この問題は9月18日、米国EPA(環境保護局)の発表で発覚。フォルクスワーゲングループが米国で販売した一部ディーゼル車に、排ガス試験を不正に逃れる違法なソフトウェアが装着されていたことが判明した。

米国の隣国、カナダ政府は9月26日、声明を発表。「米国EPAとの共同作業を拡大し、他のディーゼル車にも不正がないか調査する」と発表している。

フォルクスワーゲングループの違法なソフトウェアは、ディフィートデバイス(無効化機能)と呼ばれる。このソフトウェアは、車両がダイナモ上で排出ガス検査を受けていることを、ステアリングホイールや車輪の状態などから察知。排出ガス検査の時だけ、排出ガス浄化機能をフル稼働させて、検査をクリアしていた。

一方、通常の走行状態では、顧客が望む燃費性能を実現するために、ソフトウェアの無効化機能が作動。排出ガス浄化機能が無効化されるために、排出ガス基準を大きく上回る有害物質を放出していた。

カナダ政府は、「EPAと協力し、ディフィートデバイス装着の可能性のあるディーゼル車を、できるだけ早期にテストしていく」とコメントしている。

《森脇稔》

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