トヨタ自動車九州、工場にモバイルアプリ「セキュアカメラ」を導入

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モバイルアイアン・ジャパンは、トヨタ自動車九州が独自開発したモバイルアプリ「セキュアカメラ」のセキュリティ部分にモバイルアイアンのEMMソリューションが導入されたと発表した。

トヨタ自動車九州の工場内には、販売開始前の車両や開発中の試作車両などの重要な機密情報も少なくないため、各業務には厳格なルールが課せられている。製造ラインに問題が起きると、それを記録・報告するため問題が起きた車両を撮影する。しかし、画像の外部流出を防ぐため、撮影には事前申請し、腕章を付ける。許可する権限のある上長が離席している場合など、即座に問題車両を撮影できずに報告が遅れることもあった。

トヨタ自動車九州では、モバイル端末を利用して厳格なルールを守りながら効率的に業務を進めるため、自社開発を検討、地元福岡県でITソリューション事業を展開するベンチャー企業のTRIARTと共同で「セキュアカメラ」を開発した。

セキュアカメラはiPod touchと組み合わせて利用することで情報流出の防止と記録・報告業務の効率化を実現、セキュリティ部分にモバイルアイアンのEMMテクノロジーが採用された。

セキュアカメラを起動すると、EMM機能により通常のカメラ機能は使用禁止となる。アプリ起動中、カメラの使用は可能だが、モバイルアイアンのシングルアプリモードにより他のアプリは起動できない。撮影した画像は確認後直ちにサーバへ送信され、端末内から削除される。

セキュアカメラには、業務アプリをコンテナ化して情報流出を抑制するAppConnectも活用されている。画像には社員番号が紐づけられているため撮影者が記録され、管理者は誰がどこで撮影した画像かを理解した上で写真を確認できる。

iPod touchにはピンク色のカバーが取り付けられ、iPod touchを外すとブザーが鳴る仕掛けが施されている。カメラ利用者は蛍光ピンクのベストを着用することが義務づけられている。iPod touchとセキュアカメラ、ピンク色のカバーとベストにより、セキュアカメラを利用した撮影には事前申請が不要となる。ベストを着用すれば、iPod touchとセキュアカメラで、撮影が可能となる。

現在、トヨタ自動車九州には約60台のiPod touchが装備され、工場内の設備点検を行なう保全係、製造する自動車や部品の検査を行なう品質係が利用している。新車開発部門などでは、一般車両製造よりも厳しいセキュリティが要求される。トヨタ自動車九州では今後、WiFiの整備を進め、高いセキュリティ要件に対応できるようアプリを改善し、セキュアカメラが対応できるラインを広げていく計画。

《レスポンス編集部》

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