強力700ルーメンが2時間持続…充電式自転車ライトを試す

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キャットアイ・VOLT700
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  • キャットアイ・VOLT700(右)とシーコン・LINK HL-04
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今回は自転車用ヘッドライトの老舗、CATEYE(キャットアイ)の『VOLT700(ボルト700)』をテストした。

大阪に本社を置くキャットアイは、元々は自転車などのリフレクター(反射板)を手がける「津山金属製作所」から成長し、現在に至る。近年は自転車のサイクルコンピューターでも有名だ。

充電式ライトは当コラムで以前、xeccon(シーコン)社の『LINK(リンク)HL-04』を紹介している。コンパクトで300ルーメンと言う明るさ。しかもLEDで充電もできる。とても気に入っているライトだ。市街地や多少暗くても街灯のあるエリアなら、これがあれば充分。満足度はとても高かった。

ただ、ある時ほとんど街灯のない山道を走った。辺りは真っ暗。300ルーメンのLINK HL-04は充分に明るくその点では不満はない。しかし、気になったのはその明るいモードでのバッテリーの持続時間だ。1000mAhのリチウムポリマー電池を持つが、もっとも明るい「ハイモード」の持続時間はカタログ値で1.8時間だ。その時、山道から近くの駅まで、約1.3時間かかるので、夜間の走りで途中でバッテリーが切れるのを恐れて、持続時間を18時間としている「点滅モード」で山道を下った。
ライトの丸い光は白くとても明るく見えるのだが、点滅させると丸い輪が動く波紋のように見える。池に石を投げ込んだ時のあの波紋だ。真っ暗の闇の中でじっとそれを見ながら走ると、何だか吸い込まれそうな、酔いそうな不思議な感覚になり、不安定な気持ちになってしまった。街灯などがある比較的明るい市街地では全く経験しなかった不思議な感覚だ。暗闇での点滅は目に負担がかかり疲れることが判った。

そこで、点滅ではなく常時点灯でもう少し長く使えるものを探した。発見したのがキャットアイのVOLT700だ。実は300ルーメンの『VOLT300』もあるが、さらに上の明るさを求めて今回はVOLT700を選んだ。ボディの質感も高く、丸型で長めのデザインもかなり良い。
■VOLT700のスペック
サイズ:116x31.2x43.2 mm、重量:140g(カートリッジバッテリーを含む)、光源:高輝度白色LED1灯、使用電池:Li-ion 3.6V 3100mAh、標準充電時間:約5時間~11時間、繰返し充放電回数:標準300回 (定格容量の70%の容量低下まで)、価格:1万5000円(税抜き)

■使用可能時間
ダイナミック:約2時間、ノーマル: 約3.5時間、オールナイト: 約10時間、ハイパーコンスタント: 約7時間、点滅:約50時間、標準充電時間: 約5時間~11時間

手にとって見ると、140gなので手にズシリと重さは感じる。それもそのはず、3100mAhと前述のLINK HL-04の約3倍ものバッテリー容量がある。だが、700ルーメンと言う驚きの明るさだ。しかもUSBで充電できて経済的だ。

【次ページ CATEYEの充電式ライト「VOLT700」の照射テスト】

キットにはライト本体とそれに付属しているカートリッジバッテリー、そしてマウントとUSBケーブルが同梱されている。フル充電には約5時間~11時間とあるので、一晩充電した。充電を開始すると、スイッチ部分が赤く点灯し、満充電になると消灯するので判りやすい。

■5モードの豊富なパターン
使い方は簡単だ。約2秒程度押すとライトが点灯。実は5モードの中で最後にスイッチオフした時のモードを覚えてくれている、モードメモリ機能があり、これは便利だ。また、ダブルクリックするといつでもダイナミックモードになると言う使い勝手の良さだ。

■5パターンのモードと標準連続点灯時間
・ダイナミック(常時点灯、最も明るい、700ルーメン)約2時間
・ノーマル(常時点灯、普通の明るさ、300ルーメン)約3.5時間
・オールナイト(常時点灯、暗い、100ルーメン)約10時間
・ハイパーコンスタント(暗い100ルーメンと明るい700ルーメンの点滅)約7時間
・点滅(暗い、100ルーメン)約50時間

使い方は、トップにあるソフトなシリコンのスイッチを一回押すごとにロータリーでモードが変化する。実際にまた夜間の照射テストをして見た。私のお気に入りのLINK HL-04と比較した。

テストはクルマが2台すれ違える程度の比較的狭い道路で夜間に行った。約90m先に速度標識があり、190m先には停止標識がある。ヘッドライトがないと見えないが、ヘッドライトにより明るく反射する。さらに約5m右にグリーンのパイロンが置かれている。

以下の写真がそのテスト結果。
まず、VOLT700の700ルーメンだ。
次に、VOLT700の300ルーメンを照射。
シーコン・LINK HL-04の300ルーメン。
VOLT700の100ルーメンは暗い。
シーコン・LINK HL-04のローモード。
さすがにVOLT700の700ルーメンは明るい。300ルーメンのノーマルモードでも充分だが、強力なのが「ハイパーコンスタントモード」だ。これは写真にはないが、100ルーメンの暗いライトと700ルーメンの明るいライトが点滅するモードで、非常に明るく、かつ7時間の連続使用が可能なのが特徴だ。真っ暗な中での点滅は酔いそうになるが、比較的明るい場合はこのモードがお薦めだ。夜間のロングライドでは有効だ。

周囲に街灯などある場合は、300ルーメンのノーマルモードで充分。単にこちらの存在をアピールするのなら、100ルーメンのオールナイトモードでも充分。大型バッテリーと700ルーメンの明るい照度を持っているので、ロングライドでも、ショートライドでも、その時の用途に応じて5つのモードを使い分けることで安全性を高められるヘッドライトだ。

■うれしいカートリッジバッテリー交換
夜間の山道で、バッテリー切れになっても安心。別売のカートリッジ(Li-ion3.6v 3100mAh 税抜き価格3500円)があればボディからねじって交換できる。この点が、他にない強みだ。他のヘッドライトはUSBでチャージが必要だが、電源がない場合や、充電時間がない場合は圧倒的にVOLT700にアドバンテージがある。

■まとめ
バイクのバーハンドルへの取り付けは簡単。専用のマウントはツールなしで簡単に締め付けられ、ほとんどのハンドル径に対応。ヘルメット用のマウントもある。山道の夜間ロングライドをされる人たちには、特にオススメの一品だ。

【津々見友彦の6輪生活】CATEYEの充電式ライト「VOLT700」…700ルーメンで驚きの明るさ

《津々見友彦@CycleStyle》

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