富士重工業の高橋充取締役専務執行役員は7月31日に都内で開いた決算会見で、景気減速懸念が強まっている中国市場について、「値引き合戦とは一線を画し、少し腰を入れて立て直していきたい」との考えを示した。
高橋専務は「スバルは中国ビジネスで相当に苦戦している。今回は期初の販売計画を変更していない。そういう面では、昨今の上海株式市場の下落の影響などは織り込んでいない。ただ期初から中国でのビジネスについての難しさを感じていた。それは前年度末から現地の過剰生産、過剰在庫、それに伴う乱売合戦」と指摘。
その上で「当初の販売計画を変えていないが、これも相当力を入れてしっかりやっていないと達成できない台数だと思っている。中国のビジネスについては少し腰を入れて立て直していきたい」と述べた。
具体的な施策としては「単に価格の訴求ではなくて、米国でもやっているように安心、安全、楽しさといったブランドイメージをきちっと訴求して、多銘柄のような値引き合戦、価格で勝負というところからは一線を画したマーケティングをしっかりこれから構築していかなくてはいけないと思う。
富士重は2015年度に中国で前年度比7.6%減の4万9700台の販売(連結ベース)を見込んでいる。