ホンダ『S660』を製造する八千代工業四日市製作所が、メディアに向けて公開された。7月23日、報道陣に配られた弁当には、妙なイラストが描かれた紙が付いていた。その右下に「Design:Plant No1 Assembly Department T.Matsumoto」という文字。
この弁当、中身は四日市の仕出し店「魚春」のものだが、その掛け紙が、変わっていた。「おおきんな YACHIYO」という文字の下には、「四日市市上海老町で誕生!」というS660のイラストをはじめ、鈴鹿サーキット(鈴鹿市)、伊勢えび(伊勢湾)、真珠(志摩市、伊勢志摩サミット開催地)、伊賀忍者(伊賀市)、熊野古道(熊野市)などが描かれている。「おおきんな」は三重弁で「ありがとう」という意味。
「この弁当の包み紙は、社員オリジナルのもの。Plant No1(第1工場)とは八千代工業の事業所のなかの四日市製作所を、Assembly Departmentとは組立課をいう。この工場の組立課の松本猛というスタッフがつくったもの」と同社は説明する。
S660の製造がはじまり、「また違う盛り上がりを見せている」と同社。「社内だけではなく、工場の周辺でも“変化”が見られる」とも話していた。
「最近、S660ファンらが記念撮影するスポットができた。四日市製作所の東側、国道365号の保々工業団地入口交差点。その交差点脇に立てられた当社案内看板に最近、S660の絵を加えたところ、この看板の前で記念撮影する人たちの姿をよく見かけるようになった」(同社)
弁当の包み紙に描かれたように、松阪牛(松阪市)、伊勢えび(伊勢湾)などと並んで、S660が“三重名物”になりかけているようだ。