【BMW 2シリーズ グランツアラー で愛犬と共に】山中湖リゾートの旅、ペットも嬉しい快適な走り

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BMW 2シリーズ グランツアラー 218d M Sport
  • BMW 2シリーズ グランツアラー 218d M Sport
  • BMW 2シリーズ グランツアラーで山中湖へ。愛犬と夏休み1泊プチドライブ旅行
  • 中央フリーウェイを走るBMW218dのパフォーマンス、快適度は抜群
  • BMW 2シリーズ グランツアラー 218d M Sport
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  • BMW 2シリーズ グランツアラー 218d M Sport
  • 山中湖のほとりで、マリアゆったりとしたひととき
  • ララは3列目席に。乗り心地は上質そのもの

BMW初のMPV、7人乗り3列シートのコンパクトミニバンが『2シリーズ グランツアラー』である。

日本におけるファミリーカーの代表格と言えば多人数乗車可能なS/Mクラスミニバンだが、ついにそのジャンルにBMWが参入。早くも、BMWファンにはもちろん 、輸入コンパクトミニバンの数少ない選択肢として多くのユーザーに注目を浴びているところだ。

◆犬も興味津々!? の新型モデル

シリーズ名から想像できるように、2シリーズ アクティブツアラーとはFFプラットフォーム前部、前後サスペンションを共用する。しかし、MPVらしい包容力を感じさせるリヤスイング式ドアを持つボディーはアクティブツアラーに対して全長+215mm、ホイールベース+110mm、全高+95mmも拡大。3サイズは全長4570×全幅1800×全高1640mm。ホイールベース2780mmとなり、サイズ感、存在感は別物と言っていい。

しかしそれでも、ファミリーミニバンにありがちな生活臭など皆無で、駆けぬける歓びとダイナミズムを強く感じさせるところは、さすがBMWデザインである。

2シリーズ グランツアラーに搭載されるエンジンは3種類。218iに1.5リットル直3、136ps、218dに2リットル直4ディーゼルターボ、150ps、220iに2リットル直4ターボ、192psが用意され、ミッションは6/8ATが組み合わされる…。

と、そんな最新情報をいち早く嗅ぎつけた、自称自動車評論犬、ペットと泊まれる宿評論犬!? としてこの道8年の“旅する”ラブラドールレトリーバー、マリアがさっそく試乗してみたいとしつこくわんわん言うので、シリーズの中でもとくに注目に値するBMWブルーパフォーマンステクノロジー&BMWツインパワーターボテクノロジーを採用した、218d M Sportを借り出した。

なにしろ犬仲間の間でもBMWはあこがれの存在。これまでは主にツーリング(ワゴン)やXシリーズ(SUV)が愛犬家御用達だったけれど、それに3列シート、さらには環境性能&経済性抜群、モード燃費クラス最高レベルの21.3km/リットルを誇るクリーンディーゼルが加わったのだから嬉しすぎる。ちなみに218dは日本市場における、このクラス唯一のクリーンディーゼル・ミニバンでもあり、待ち望んでいた人、愛犬家も多いにちがいない。

◆高速でも静かで快適なディーゼルの走り

目的地は日本を代表するリゾート、世界遺産、富士山の麓にある富士五湖、山中湖。 都心からも近く、ボクの年齢(50代)であれば、若かりしころ、ユーミンを聴きながらドライブデートした定番スポットでもあるはずだ。

今なら、都心から東富士五湖有料道路経由で山中湖ICまでは約119キロ、制限速度内で走っても約1時間20分の距離でしかないから近い。

今回は大型犬のマリアと、妹のジャックラッセルのララを連れ立った夏休み1泊プチドライブ旅行。滞在するのは14年12月にグランドオープンしたばかりの、愛犬と泊まれる高級ラグジュアリーリゾートホテル、山中湖湖畔に燦然(こつぜん)と現れる「ホテル凛香 富士山中湖リゾート」である。

それにしても中央フリーウェイを走るBMW218dのパフォーマンス、快適度はハンパではない。

これまでガソリン車、あるいはハイブリッド車(HV)などに乗ってきた人が気になるディーゼルエンジンのノック音は踏み始めの一瞬だけ。そこからは8ATのつながりの良さもあって、BMW4気筒らしいモーターのようなスムーズさで一気に回転を上げていく。巡行時ならエンジン音の侵入はないに等しく、たとえ5000回転まで回しても、気持ちいいサウンドが遠くから聴こえてくる…ぐらい車内は静かなのだ。これなら聴覚に優れた犬の耳にもやさしい。

そしてターボ付きとはいえ2リットルの排気量と1610kgの車重の組み合わせからは想像もできないほどトルキーでパワフルな加速力の持ち主でもある。豊潤なトルクが2000回転弱から立ち上がり、中央フリーウェイを使った河口湖方面のドライブでわが家が必ず立ち寄る、ドッグランがある談合坂SA手前の登り坂でさえ、最小限のアクセルの踏み込みで済んでしまう。そもそも驚くほど静粛性の高いクルマだが、終始アクセルを深く踏み込む必要がないドライビングは、加速Gの変動も含め、どこかにつかまれない犬にとっても実に快適なのである。

◆フラットな乗り心地、高い操縦性が嬉しい

乗り心地も素晴らしい。218d M Sportは205/55R17というタイヤを履いているが 、しなやかでフラット感が高く、一般道や高速道路の継ぎ目、段差もやさしく穏やかに不快な振動なく乗り越えてくれる足回り、ボディーなのである。わが家を出発して間もなく、マリアとララが気持ち良さそうにスヤスヤ寝てしまったのも、そうしたコンフォータブル極まる乗り味のためにほかならない。

実は、途中、人間の試乗も兼ねて、1区間、3列目席にも乗ってみたのだが、大人にとっての広さやかけ心地、足をかがめて座る姿勢はともかく、乗り心地は上質そのもの。これは『3シリーズ』の2810mmに迫る2780mmものロングホイールベースとMPVというキャラクターに合わせたサスペンションセッティングが功を奏していると思われる。

操縦性に関してはまさしくスポーティーなBMW基準である。ステアリングのグリップの太さは 高速走行時の安心感に直結するが、とにかく回頭感のリニアな気持ち良さは絶品。 速度にかかわらず、コーナーでのスタビリティの高さも思わず頬がゆるむほど。だから自然にペースが上がってしまうのだが、それでもマリアやララからクレームが出ないのは、車高が高めのボディーであっても終始、姿勢変化が少なく、安定感に満ちているからだろう。

犬を乗せて走る場面での常識的な走りのシーンでもし、FRのBMWとの違いを見つけるとしたら、4本のタイヤから伝わるインフォメーションの質、度合いぐらいではないだろうか。

◆山中湖に到着、空気と景色を楽しむ

そんな気持ち良さ満点のドライビングを楽しんでいると、都心からもっとも近いリゾートのひとつである山中湖まではあっと言う間だ。マリアも「距離と時間を感じにくいのはいいクルマよね」とわんわん評価してくれた。さすが、分かっている。また、BMW2シリーズは全グレードともに自動ブレーキを含む先進安全装備も充実しているから、安心感もひとしおである。

極上の快適感、気持ちよさ、安心感とともに東富士五湖有料道路、山中湖ICに到着。 山中湖を周遊していると、所々に湖岸ギリギリにクルマを停められる場所もあり、この季節なら愛犬を水遊びさせることもできる。そしてランチタイムに立ち寄ったのが 、ホテル凛香富士山中湖リゾートにほど近い場所にある、愛犬と店内/テラス席の両方で食事ができる煮込みシチュー店「キャセロール」。ウッディーな店内は居心地よく、看板犬の甲斐犬の勘太くんが静かに出迎えてくれる。メインの煮込みシチューはブラウン、ホワイトソースから選べ、ランチ時にはハヤシライスセットなどもある。

そしていよいよ凛香富士山中湖リゾートに到着。一周14キロでしかない湖畔を走る道を流していると、その北岸に突如と現れるまるでヨーロッパの美術館を思わせるガラス張りのコンクリートとレンガの外壁が美しい建物である。始めて訪れたなら、ここ がペットと泊まれる専門宿とは到底思えないほどの高級感、優雅さが漂っている。マリアもララも目が点である。

クルマを屋外駐車場、地下駐車場入り口の間のスロープを上がったところにあるエントランスに付けると、ホテルスタッフが丁重に出迎えてくれた。荷物と犬はここで降ろし 、荷物はポーターサービスで部屋まで運んでくれるから快適だ。

正面に富士山を望める、ガラス張りでフロアの白い大理石が眩しくもあるシックでモダンなロビーに足を踏み入れれば、おそらく、ペット専門屋宿としては最上級の白を基調とした吹き抜けの贅沢な空間に目を奪われるはず。もっと言えば、これまで数多くのペットと泊まれる宿を訪れてきたが、いちから建てたペットと泊まれる宿としてあり得ないラグジュアリーな世界が広がっているのだ。

ここではベッドとお風呂の中を除いてすべてのエリアに愛犬を同伴することができる 。チェックインを済ませ、ほぼ手ぶらでエレベーターに乗り、スタッフとともに客室へ 。今回はホテル凛香に1部屋だけある、東棟1階の特別な離れのラグジュアリー度度極まるスーペリア和洋室へ案内された。広さは71・72平方メートルとゆとり(バルコニー含む)。洋間のベッドルーム(ベッド サイズ1200×1950mm×2)、リビング、バスルーム、化粧台、独立したトイレに加え、畳の小上がりがあり、広々としたデッキスペースには露天壺風呂とデーブル&チェアが備わる贅を極めたラグジュアリーな一室。人間用はもちろん、犬用のアメニティーも完ぺきである。なお、ホテル凛香富士山中湖リゾートでは全室、Wi-Fi環境が整っているほか、愛犬の一時預かりサービスもある(有料1頭1回3000円)。

付帯設備、施設としてはレストラン「旬」、富士の水が満たされた浅めのドッグプール、山中湖温泉のドッグスパ、その横にあるトリミングルーム、芝生のドッグラン、さらに男女別の2つの露天風呂の寝湯と浸かり湯が用意された山中湖温泉の外風呂、犬グッズや輸入お菓子を販売しているショップがある。また。うれしいのはバリアフリーなつくりで、地下駐車場からはエレベーターで そのまま客室に上がることができ、バリアフリールームもあるのだから、老犬対応もばっちりというわけだ(今年10歳になるマリアのお墨付き)。

ホテル凛香富士山中湖リゾート
山梨県南都留郡山中湖村平野2645-1
TEL:0555-62-6400
料金:平日 大人1泊2食 23760円~/1名(入湯税別)
ペット1頭 3000円(犬種、サイズ一律)

《青山尚暉》

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