社長交代を行ったスズキの鈴木修会長と鈴木俊宏社長は6月30日夕刻に都内のホテルで記者会見し、新経営体制の狙いなどを語った。
修会長はこのタイミングでの社長人事の理由について、2011年から国際仲裁裁判所で審理が続いている独VW(フォルクスワーゲン)との資本問題の決着が長引いていることを挙げ、「うちの事業計画にも遅れが出るので、これ以上(決着を)待てない」と述べた。同時に「若返りも図りたい」とし、長年の懸案にも取り組む決断だと説明した。
俊宏社長との職務分担については「基本方針は取締役会の会長である私が決めていくが、業務の執行は新社長中心に進めていただく」と述べた。
一方、俊宏社長は「中小企業のオヤジ(=修会長の自称)に依存してきた体質から脱却するには、社員一丸となったチームスズキとしての取り組みが必要となる。社内のベクトル合わせを徹底したい」と、舵取りの抱負を語った。