【GARMIN vivofit2 インプレ後編】クラウド連携でダイエット効果を可視化

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腕時計ではなくリストバンドというイメージ。高級感という言葉は似合わない、あえていえば清潔感のある外観だ
  • 腕時計ではなくリストバンドというイメージ。高級感という言葉は似合わない、あえていえば清潔感のある外観だ
  • 就寝時はスリープモードにすることで、睡眠中の体の動きを計測する。
  • バックライトが装備され、暗闇でも文字が見えるようになった。
  • 本機に不足のUSB ANT スティックをパソコンに挿し、専用ソフトのGARMINエクスプレスで設定をする。これでデータが自動的にアップロードされるようになる。
  • GARMIN CONNECTの画面。新しく登録したvivofit2の使い方のビデオが見られるようになっている。
  • 毎日の計測データはこのように表示される。縦の棒がステップ数。横の棒の紺色が睡眠、赤色が運動していない時間を示している。
  • 睡眠はこのようなグラフで表示される。人間は眠っている時も一定間隔で動くもののようだ。
  • 1日の運動の内訳をこのようにグラフにすることもできる。

毎日の生活の運動量を計測してくれるフィットネスバンド。進化した万歩計としてすでに定着した感がある。GARMINではこのジャンルの製品として『vivofit』、『vivosmart』を発表してきた。今回紹介するのはvivofitの進化版といえる『vivofit2』だ。後編では実際に使ってみて、従来モデルからの進化点などを紹介していこう。

暑い季節でも快適な装着感を維持

リストバンド形状の本機は、当然ながら腕に装着するのだが、非常に簡単で装着感が非常にいい。これは本機の大きな美点だと思う。筆者は普段、腕時計を使わないし、腕時計だけでなくアクセサリー類も一切身につけない。そういったものが気になってしまい、煩わしく感じるのだ。

そんな筆者ですら、本機を身に着けて過ごすのはまったく苦ではなかった。普段は装着していることを完全に忘れてしまうほど違和感がなく、しいて言えば寝るときにもつけたままにするのが少し煩わしかったくらいだ。試用していた期間はこの時期として異常なくらいに暑い日が続いたが、汗をかいても快適性はほとんど損なわれなかった。肌触りが良くて、細いバンドのおかげだろう。

このバンドにも改善点があり、パチンと固定したあとでボタンのようなツマミを90度回転させることで、ロックを掛けることができる。先代モデルではバンドをキツ目にしていると、不意に外れてしまうことがあったが、本機ではその心配はない。

なお、このバンドは全9色が別売されており、好みに応じて、あるいは服装とコーディネートするなどして選ぶことができる。ただし、バンドは色違いの3本セットで販売されており、1本ずつ買うことはできない。

◆歩数の計測には誤差もあるが許容範囲内

ディスプレイは鮮明で文字を読み取りやすい。真っ赤なムーブバーはハッとするほど鮮やかな発色で、本機になんともいえない高級感を与えてくれる。今時珍しい7セグメント風の文字も逆に新鮮だ。

バンドの膨らんでいる部分がボタンになっており、クリックすると表示が次々に切り替わる。表示されるのはステップ数、ゴールまでの残りステップ数、歩いた距離、消費カロリー、時刻、日付の6種類だが、設定により不要なデータは表示されないようにすることができる。6種類もあると見たいデータを探すのが面倒な場合もあるが、3種類くらいに減らすと快適だ。

本機をしたまましばらくデスクワークをしていると、「ピポッ」というか、「キュポッ」というか、独特のビープ音がなる。“しばらく運動していないですよ”という合図だ。このとき、赤いムーブバーも表示される。ビープ音は音量が抑えられているし非常に短いので、ほとんど気にならない。かと言って聞き逃すこともあまりなく、絶妙のセッティングだ。とはいっても非常に静かなオフィスだと迷惑かもしれないが。もちろん設定により鳴らないようにすることもできる。

ところで、腕につけたデバイスで歩数を正確に測れるものか、気になる人もいるだろう。表示を見ながら歩いてみると、数字がしばらく変わらず、一気にドサッと増えたり、かと思うと1歩ずつ増えたりと、よくわからない動作をする。そこで、自分で歩数を数えながら歩き、100歩ごとに本機の表示がどうなっているか調べてみた。その結果、概ね正確ではあるが、それなりに誤差があることも分かった。

調べてみるとJIS規格では万歩計の誤差は3%までと定めている。調べた結果は3%に収まっているが、歩数を数えながら歩くと、自然とテキパキした歩き方になる。普段通りの歩き方でも正確に測れるかは不明だ。また、歩いていなくても腕を動かす作業をしていると、歩数が増えてしまうこともある。

もっとも、本機はJISマークをつけているわけではないので、3%未満でなければならない理由はない。そもそも万歩計というのは誤差が大きいのが当たり前でもあるようで、2つ同時に使うと測定値が大きく違うといった話もある。いずれにしても、運動不足解消といった目的なら、この程度の誤差は気にする必要もないだろう。

◆GARMIN CONNECTでデータの確認だけでなく設定も

本機にかぎらず、フィットネスバンドはどれもディスプレイが非常に小さい。そのため、計測したデータを見るにはパソコンやスマートフォンとの組み合わせが必須だ。本機ではクラウドサービスのGARMIN CONNECでデータを見るのが基本となる。

そのためにはまずデータをアップロードしなければならないが、これは非常に簡単だ。本機に付属のUSB ANTスティックをパソコンに挿し、所定の設定をしておけば、何もしなくても自動的にデータがアップロードされる。本機とスマートフォンの組み合わせでも、自動アップロードが可能だ。もちろん、いずれの場合も手動でアップロードすることもできる。

データは基本的には1日毎に表示され、時間別のステップ数などがグラフィカルに表示される。また、1日の運動のうち、「運動量高」「運動量標準」「運動量低」の割合をグラフにすることもできる。

また、GARMIN CONNECはデータを見るだけでなく、本機の各種設定も行うことができる。例えば本機では歩いた距離が表示されるが、自分の歩幅を設定しておくことでより正確な距離にすることができる。本機で表示するデータの選択といったことも可能だ。

本機の特徴である睡眠については、睡眠中の体の動きがグラフで表示される。グラフがどのような形になるのがいいのか分かりにくいが、びっくりするほど睡眠中に動き回っている日もあって驚かされる。なお、睡眠時には、あらかじめ本機のボタンをおして「SLEEP」モードにしておく必要があるのだが、面白いことにこの操作を忘れた日でも、正常に睡眠の記録がされていた。

どうやら、GARMIN CONNECのサーバーがデータを解析して、睡眠を自動認識しているようだ。寝る前に「SLEEP」モードにするのは非常に忘れやすいので、自動認識してくれるなら便利だ。説明書などには記載がないので、ベータ版的な機能なのかもしれない。

Googleなどもそうだが、最近のWebのサービスはとくにアナウンス無くどんどんバージョンアップされていく。GARMIN CONNECも日々進歩しており、非常に多機能になった。例えば、「MyFitnessPal」という別のサービスと連動することで、本機で計測した消費カロリーに加えて摂取したカロリーの管理もできる。「MyFitnessPal」は日本語化されていないのでやや使いにくいが、真剣にダイエットをしたいならかなり役に立つサービスだ。

《山田正昭》

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