【スズキ アルト ターボRS 試乗】日本の道を楽しむために生まれたジャストサイズスポーツ…諸星陽一

試乗記 国産車
アルト ターボRS
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『アルト』のスポーツモデルである「ターボRS」グレードの試乗を箱根のワインディングロードで行った。マニュアルミッション車は存在せず、ロボATのAGSのみの設定となっている。

ターボRSに搭載されるエンジンは64馬力/10.0kgmのスペック。ミッションは前述のとおりロボATのAGSを採用する。このAGSは標準タイプのアルトと同じものだが、通常モードとなるDモードで20%、さらにスポーティなマニュアルモードでは30%シフトスピードの短縮化が図られている。

走り出しから力強いフィーリングを表してくれるターボRS。Dモードのままでの自動的なシフトアップ時は若干の遅れを感じるが、これでクラッチ操作なしに走れるのであれば流すドライブにはピッタリだなという印象。マニュアルモードに切り替えると、ピシッ、ピシッとシフトアップが行われていき、スポーティな走りができる。

このAGSで感心させられるのはマニュアルモードでスポーティに走っているとき。多くのATはマニュアルモード時にエンジン回転がレッドゾーンに近づくと、上の段にシフトアップしオーバーレブを防ぐようになっているが、このAGSはギヤは固定したまま、レブリミッターが働きエンジン回転を上げない方式。これだと高回転を保ったままコーナリングを行うことができる。

ワインディングでの走りはキビキビ感にあふれたもの。AGSは通常のATやCVTとくらべてずっとダイレクトにトルクを伝えるので、アクセルワークに対するクルマの動きがはっきりしていて気持ちいい。エンジン回転が高い状態でのコーナリング中は、アクセルワークによって若干ながらクルマの向きを変えることができる。

スズキは『ジムニー』で「軽自動車でなくてジムニーに乗る」という気持ちをユーザーに与えることに成功したが、アルトターボRSは同様に「軽自動車に乗るではなくアルトターボRSに乗る」を実現できるクルマ。なにしろ日本のワインディングで走りを楽しむにはサイズ、エンジンパワーがピッタリなのだから。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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