日本自動車工業会の池史彦会長は3月19日の定例記者会見で、今年の自動車メーカーの賃金交渉について「(相場引き上げの)牽引役としての期待もあり、各社は業績の実力値以上に(回答で)応えていったと思う」と評価した。
そのうえで、池会長は「今後、こうした動きが広がり、景気を下支えして全国津々浦々での経済の好循環につながるよう期待したい」と表明した。
また、今春闘は政府の賃上げ要請など「官製春闘」との指摘がある点については「労使や産業別での議論を重ねており、交渉の基本は変わっていない。政治的に強いものがあったわけではない」と否定的な見解を示した。
しかし、一方で「政府が経済の好循環づくりに取り組んでいるのも承知しており、労使には牽引役になるべきだとの一致はあった」とも語った。