神戸製鋼は、同社が製造するチタン材が、昨年12月に発売された燃料電池車、トヨタ『MIRAI』に採用されたことを発表した。
今回採用されたチタン材は、燃料電池スタックのセパレーター用特殊チタン圧延材。セパレーターは燃料電池車のパワートレーンである燃料電池スタックの基幹部品で、耐食性、表面導電性、成形性といった性能が求められる。今回、同社が有するチタン材の材質・表面制御技術および圧延材製造技術により、セパレーターに最適な材料の商品化に成功した。
同社は、1949年に国内で初めてチタン製造に関する研究に着手したチタン製造・商業化のパイオニアで、溶解から最終製品(展伸材)までを手掛ける世界有数のチタン総合一貫メーカー。2000年代前半からチタンセパレーターの実用化に向けた研究開発を本格化し、セパレーターに求められる耐食性や表面導電性を最大限に引き出す、様々なチタン素材の開発を継続してきたことが、今回の採用に繋がった。