JR西日本はこのほど、北陸新幹線に使用する除雪作業車23両などの配備を完了したと発表した。
2015年3月14日に開業するの予定の北陸新幹線長野~金沢間では、降雪対策として高架橋の上下に雪貯蔵スペースが設けられているほか、豪雪が見込まれる一部の地域ではスプリンクラーや高架橋シェルターが設置されているが、積雪が多い時は夜間に除雪作業車が出動することになっている。
今回、配備を完了した除雪作業車は、新潟トランシス製の除雪用ロータリー付きモーターカーで、出力800馬力と600馬力の2種類がある。800馬力の出力は新幹線の除雪作業車では最大となる。
除雪装置には排雪板方式とロータリー方式の2種を備えており、出力800馬力のものは、通常開閉のみの「かき寄せ翼」が下降するという日本初の機構により、線路横の雪を掘り下げることができる。これらの性能は2012年に富山県内の高架橋上で確認済という。
このほか、新幹線運行前の線路確認を行なうジェイアール西日本テクノス製の確認車8両、レールの凹凸を削るスイス・SPENO INTERNATIONAL製の削正車2両の配備も完了。いずれも運転操作をバックアップできる支援装置を搭載している。
今後は2015年3月末までに、架線点検用の電気保全車やトンネル点検に使う構造物作業車など計13両が配備される予定。