州大臣2名が「公務員の非行」容疑で刑事訴追…相次ぐ腐敗

腐敗摘発独立調査委員会勧告受け  NSW州労働党政権期の大臣、エディ・オベイドと …

エマージング・マーケット オセアニア

腐敗摘発独立調査委員会勧告受け

 NSW州労働党政権期の大臣、エディ・オベイドとイアン・マクドナルドは、NSW州検察庁が腐敗摘発独立調査委員会(ICAC)の調査と勧告を受け、2人の刑事訴追を決定したため、出廷を命じられたことが報じられた。

 今回の訴追は、シドニーのサーキュラー・キーにあるレストラン・スペースのリース契約に関して「公務員の非行」容疑1件に関するもの、マクドナルドは鉱区ライセンス交付に関して「公務員の非行」容疑2件に関するものとなっている。

 オベイド被疑者は、レストラン・スペースのリースを取り付けるため、州閣僚や省庁上級官僚に働きかけたとされ、これがICACから、「州議会議員の地位を乱用した」と判断された。同容疑者は、同スペースの喫茶店やレストランの表向きの名義人にはなっていないが、義兄弟を通して利権を持っており、2005年に同スペースのリース契約が満了した際に、競合入札者が落札しないよう同僚閣僚に働きかけたとされている。また、NSW州海洋局のスティーブン・ダン・マネージャにも同じように働きかけたとされている。

 マクドナルド容疑者は、資源大臣だった2008年にNSW州ハンター・バレーのドイルズ・クリーク炭鉱鉱区を公開入札にかけず、かつ資源省職員の勧告に反して、当時ドイルズ・クリーク・マイニング社の会長を務めていたジョン・メイトランドに交付した。ICACでは、メイトランドも公務員非行の従犯として訴追されていることを明らかにしている。

 これまでにICACで違法行為容疑が認められながら訴追が行われていなかったことに対して批判の声が大きくなっていたが、来年早々に州議会選挙を控えた今起訴が行われたことで州有権者も労働党州政権の腐敗行為を思い出し、マイク・ベアード保守連合州政権にとっては追い風となる可能性がある。しかし、ICACでは10人ほどの保守連合政権議員が議員辞職したり、自由党資格を停止されたりしており、腐敗は与野党を包んでいる。(NP)
http://www.abc.net.au/news/2014-11-20/ian-macdonald-eddie-obeid-to-be-prosecuted/5905540

元NSW州政府大臣、刑事訴追決まる

《Nichigo Press》

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