タイ軍事政権の“報道規制”…政権批判を続けたキャスターが突如降板

【タイ】タイの公共放送局タイPBSが軍事政権の圧力で、軍政に批判的な番組のキャスターを降板させたことが明らかになり、一部のジャーナリストがインターネットの交流サイトに、自分の目、口、耳を閉ざした写真を掲載して抗議するキャンペーンを開始した。

エマージング・マーケット 東南アジア

【タイ】タイの公共放送局タイPBSが軍事政権の圧力で、軍政に批判的な番組のキャスターを降板させたことが明らかになり、一部のジャーナリストがインターネットの交流サイトに、自分の目、口、耳を閉ざした写真を掲載して抗議するキャンペーンを開始した。

 降板させられたのは報道番組「改革の前に市民の声を聞くべき」の女性キャスター。タイPBSは14日、軍政から圧力を受け、降板させたことを認めた。

 タイジャーナリスト協会、タイ放送ジャーナリスト協会などは15日、共同声明を出し、軍政の報道機関への圧力を非難した。

 プラユット首相は17日、キャスターを降板させるよう命令した事実はないと主張した。

 翌18日の首相の記者会見では、一部の記者が首相の父親が昨年、バンコク都内の土地を6億バーツで売却した件について質問した。首相は「君には関係ない」と言葉を荒らげ、具体的な回答を拒否した。別の記者が、土地を購入した企業が購入の7日前に設立されたことを指摘すると、首相は「その会社に聞けばいい」と応じた。

 プラユット首相は陸軍司令官だった今年5月、タクシン元首相派政府と野党民主党など反タクシン派の抗争を理由に、軍事クーデターで政権を奪取した。軍政は5月に発令した戒厳令を現在も解除しておらず、政治活動を禁止、報道統制を続けている。

見ざる、聞かざる、言わざる タイのジャーナリスト、軍政の報道統制に抗議

《newsclip》

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