スズキは、50cc原動機付自転車の『レッツ』および『レッツG』を10年ぶりにフルモデルチェンジし発売する。今回の刷新にあたり、コンセプトとしたのは“日用品”。それはどういう意味か、チーフエンジニアの福留武志氏に伺った。
「日々生活する中で、原付は便利な存在でなければならない。そして本当に便利なモノは使い手を選ばない。そこでコンセプトを“日用品”とした。かつての原付はもっと手軽な存在であったはず」(福留氏)。続けて「ユーザーが本当に必要としているモノを徹底調査するため、日本各地に出向き、大勢のユーザーに話を伺った。現在、二輪を取り巻く状況は厳しいが、話を聞く中、まだまだ原付が必要とされていると確信した」と福留氏は語った。
新型レッツシリーズは、“日用品”をコンセプトに開発が行なわれた。コンセプトの具現化のために、さらに4つの項目に細分化。福留氏は「まずは、人を選ばず“使いやすい”こと、そして飽きずに“長く使える”。購入や維持などには“お金”も大事な問題、さらに現代の用件でもある“環境”にも配慮した」と説明する。
その具現化されたポイントが、フロントインナーラックの標準装備や親しみやすく原付らしいデザイン。環境に配慮し低燃費を実現しながら、扱いやすい特性とした新型エンジンの搭載と、車両価格(レッツ:14万3640円、レッツG:15万4440円)である。