川崎重工業は、イタリア・ミラノで開催された国際モーターサイクルショー「EICMA 2014」(ミラノショー)で、ドイツ・インターモトで発表済みのスーパーチャージドバイク『ニンジャH2R』の公道バージョンである『ニンジャH2』を発表。詳細が明らかにされた。
サーキット専用としたH2Rに対し、H2は公道走行用にアレンジされているのは言うまでもない。保安部品を装着し、マフラーの仕様などを公道用にアレンジ。カウル前面の新気導入口はヘッドライト装着のため左側がダミーとなり、カウルに装着されたウィングも小型化されている。また、カウル類もカーボン製から一般的な樹脂製となり、マフラーもチタン製ではなくステンレス製で、価格を抑えたものとしている。
だが、このH2も、H2Rとエンジンやフレームの基本は変わらず、妥協のない野心作を思わせる。H2Rより重量増があっても、車重238kgやMotoGPマシンと大差ない1455mmのホイールベースは、スポーツするのに相応しい車格である。
最高出力はH2Rの300psに対し、H2は200psに抑えられた。リッタースーパースポーツと同等とは言え、スーパーチャージャーによって全域で強力なトルクを発揮。テーマとなった加速感を堪能させてくれるに違いない。また、トラスフレームによる車体は、操る面白さに溢れていると思われる。
EICMAでは、ストリップ車輌(これはH2Rのものだが)やエンジンのカットモデルも展示され、ファンにとって注目のメカニズムも露にされた。
また、カワサキはEICMAで、空力特性やスタイリングが見直された『1400GTR』、『Z250』のスケールアップ版である『Z300』、そして『Z250SL』を発表。Z250SLは、単気筒エンジンをトラスフレームに搭載。最高出力は、日本仕様のZ250に対して3ps減の28psだが、車重は20kg軽い148kgとなっており、俊敏性を期待させる。