【新聞ウォッチ】ホンダ、“異例尽くし”の新型レジェンド発表会…リコールお詫び、600万台見直し、徳大寺さんへ弔意

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ホンダ レジェンド 発表会
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  • ホンダの伊東孝紳社長

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年11月11日付

●日中関係改善へ一歩3年ぶり首脳会談(読売・1面)

●来週中の解散浮上、衆院選12月14日が軸、首相検討(読売・1面)

●ホンダ、昨年12月以来の新型車、10年ぶり「レジェンド」発表(朝日・6面)

●米デルタ機、硫黄島に緊急着陸、関空発、エンジン不具合(産経・30面)

●不振脱出へ2社新車、ホンダ高級セダンHVで復活、ダイハツ4人ゆったり軽ワゴン (東京・7面)

●TPP妥結時期示さず、首脳声明「継続協議が重要」(日経・1面)

●インド新車販売7%減、10月(日経・11面)

●ホンダ反攻、高級車から、「レジェンド」復活、社長「規模より品質」「世界販売600万台」は棚上げ(日経・15面)

●ブリヂストン、15%増益、1~9月最終2256億円、主力の北米が堅調(日経・17面)

●横浜ゴム純利益27%増1~9月(日経・17面)

ひとくちコメント

ホンダが約10年ぶりにモデルチェンジした高級セダン、『レジェンド』を年明けの2015年1月22日に発売すると発表した。

ホンダが新車発表会を開催したのは昨年12月以来,約1年ぶりのことで、きょうの各紙も「ホンダ高級セダン、HVで復活」(東京)などと、経済面のトップ記事で大きく取り上げている紙面も多い。

新車の発表が当初の予定より大幅に遅れていたのは言うまでもなく、小型車『フィット』のハイブリッドシステムの不具合などでこれまで5回のリコールを届け出たため、検証作業の強化などで対応に戸惑い発表時期がずれ込んでいたからだ。

この日のレジェンドの発表会でも、リコール問題が発覚後、経営トップの伊東孝紳社長がメディアの前に登場し、会見したのは初めてだったこともあり、質疑応答では、新車関連の質問はほとんどなく、大半が度重なるリコールについてのお詫びと経過説明に費やされていた。

伊東社長も一つの質問には、たっぷりと時間をかけながら理解を求めていた。出席したメディアの中には「説明が長すぎる」との声を漏らす関係者もいたが、それだけ単純には片づけられない問題だったことがうかがえる。

さらに、質問が中期経営計画に及び、2016年度の世界販売600万台の目標に対しては「少し考えるところがある」として、今後はこだわらない意向を初めて示した。ただ、発表会場では伊東社長の「囲み取材」がなかったからなのか、きょうの紙面では具体的な修正目標台数まで言及した記事は見当たらない。

リコール問題や経営計画にまで及んだレジェンドの発表会だったが、伊東社長のあいさつの冒頭には、11月7日に亡くなった自動車評論家の徳大寺有恒さんへの哀悼の意を捧げていた。生前、日本の自動車業界の発展のために貢献したことでは知られているが、新車発表会の場で伊東社長が弔意を述べたことでも改めてその偉大さを感じた人も少なくないようだ。

《福田俊之》

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